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犬だけじゃなく猫も注意が必要な「分離不安」 室内飼いの親密な関係が影響?

猫も人と同じく、何かのきっかけで心のバランスを崩し、行動や体調に変化があらわれることがあります。なかでも、コロナ禍によるステイホームなど、飼い主さんのライフスタイルが変化したときに注意したいのが「分離不安」です。

そこで今回は、気になる分離不安の症状や対処法、予防方法などを、動物看護師の小野寺温先生に伺いました。

分離不安って何?

頭をなでられる猫
kaorinne/gettyimages
分離不安とは、愛着をもっている相手(飼い主さんなど)が近くにいないときに、強い不安を覚えることです。社会性の高い犬と比べて、猫はあまり分離不安にならないと考えられてきましたが、昨今は飼い主さんと飼い猫が親密な関係を築くことも多く、不安分離の症状があらわれるケースがあります。

また、コロナ禍によるステイホームが長く続いたあと、急に出勤が増えて不在がちになるといった状況が、分離不安発症の引き金になることもあるようです。

分離不安の症状は?

鳴く猫
Liudmila Chernetska/gettyimages
分離不安の特徴は「飼い主さんの不在中に」不安を落ち着かせようとして、異常な行動をとることです。異常行動には個体差があるので一概にはいえませんが、皮膚炎を起こすほど過剰な毛づくろいをする、トイレ以外の場所で排せつをする、大声で鳴き続ける、物を壊すなどが挙げられます。

飼い主さんの外出前に、愛猫が過剰に甘えたり鳴いたりすると分離不安を疑いたくなりますが、留守番中に異常行動を起こさないのなら、あまり心配しなくても大丈夫です。

分離不安かなと思ったら

抱っこされる猫
cyano66/gettyimages
愛猫の異常行動に気付いたら、早めに動物病院で相談を。かかりつけの獣医師でもかまいませんが、行動治療の専門家に相談することを検討してもいいでしょう。
分離不安の治療では、まず異常行動が本当に分離不安由来のものなのかを見極め、原因を取り除く改善策などの提案が行われます。場合よっては、不安を和らげるための薬が処方されるケースもあるようです。

動物病院を受診する際は、異常行動の様子がわかる写真や映像などを持参すると、診察に役立ちますよ。

分離不安の予防方法

なでられる猫
krblokhin/gettyimages
分離不安を予防するためには、飼い主さんがいなくなることに対して愛猫が漠然とした不安を抱かないよう、信頼関係を築くことが大切です。一緒におもちゃで遊んだり、フードを1粒ずつゲーム感覚で与えたり、なでられることが好きならたっぷりとなげてあげたりなど、しっかりとコミュニケーションをとってあげましょう。

また、外出時や帰宅時に「行ってきます!」「ただいま!」など、大げさなリアクションをしてしまうと、かえって愛猫が不安になるケースがあります。外出・帰宅はさりげなくするのがおすすめです。
愛猫が分離不安になると、愛猫も飼い主さんもつらい思いをすることになります。普段から分離不安にならないよう気を付けつつ、万が一愛猫に分離不安の症状が出た場合は、速やかに動物病院で相談をしましょう。
お話を伺った先生/小野寺温先生(帝京科学大学講師 動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2021年3月号『ステイホームで分離不安に!? 春はバランスを崩しやすい 猫だって気を付けたいメンタルヘルス』
文/東里奈
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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