愛猫には、体の健康だけでなく、心も健康でいてほしいものですよね。そのためには、普段から愛猫の様子をよく観察し、メンタルヘルスケアに努める必要があります。
そこで今回は、愛猫が健やかにいきいきと暮らしていくために心がけたいことを、動物看護師の小野寺温先生に伺いました。
愛猫の好みを見極める
人は、1人1人個性があって性格も違いますよね。これは、猫も同じです。アクティブに遊びたいタイプ、あまり騒がずに静かに過ごすのが好きなタイプ、甘えん坊なタイプなど、さまざま。愛猫の好みや性格を見極めて尊重し、満足させてあげることが大切です。
飼い主さん側の気持ちや好みを愛猫に押し付けないよう、気を付けてくださいね。
ガマンしていることや不快なことがないか気を配る
愛猫に何かしらの「ガマン」を強いることは、メンタルヘルス上あまりよくありません。例えば、トイレは清潔な状態か、食事や休息をする場所は整っているかなどです。愛猫が毎日安心して過ごせるよう、配慮してくださいね。
また、関係のよくない同居猫がいる場合は、生活空間を分けるなどの工夫をするといいでしょう。
苦手なものごとは無理をさせないように、少しずつ慣れさせる
猫に苦手なことを強いるのはよくありませんが、必要なお世話に関しては、避けて通るわけにはいきません。例えば、愛猫が爪切りを苦手としていても、爪切りをせずに飼育し続けるのはなかなか難しいですよね。そういった場合は、無理やり爪を切るのではなく、爪を触らせてくれたらおやつを与えるなど、いい印象をもたせながら時間をかけて根気よく慣れさせていくと、ストレス軽減につながりますよ。
愛猫の好みや個性を最も理解できるのは、他ならぬ飼い主さんです。普段からメンタルヘルスケアを意識して、愛猫が心身とも健康に暮らしていけるよう、フォローしてあげましょうね。
お話を伺った先生/小野寺温先生(帝京科学大学講師 動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2021年3月号『ステイホームで分離不安に!? 春はバランスを崩しやすい 猫だって気を付けたいメンタルヘルス』
文/東里奈
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。