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気候や環境の変化が大きい春は猫もストレスを感じやすい 飼い主ができることを獣医師にきいた

気候や環境の変化が多い春は、猫もストレスを感じやすい季節。愛猫にとってどんなことがストレスになるのか、飼い主さんが理解しておくことが大切です。そこで今回は、猫が春に感じやすいストレスについて、獣医師の藤井仁美先生にお話を伺いました。

寒暖差によるストレス

植物で遊ぶ猫
ramustagram/gettyimages
猫は寒さに弱い動物です。冬は暖房であたたかく過ごせますが、意外と盲点なのが3月の気候。地域によっては1週間で10℃以上の気温差が生じることもあり、寒さでストレスを感じる猫もいます。急に冷え込む日でもあたたかく過ごせるよう、しっかりと対策をしてあげてくださいね。

【対策はコチラ】
・室温が22〜24°を大きく下回る場合は、暖房で室温を調整する
・猫トイレまでのルートにタイルカーペットを敷いて、足元が冷えないようにする
・冬仕様と春仕様のベッドを両方出しておき、気温に応じて猫が選べるようにする
・窓際にくつろぎスペースをつくり、日光浴できるようにする

花粉症の人のくしゃみによるストレス

外で寝転ぶヒマラヤン
Kryssia Campos/gettyimages
人のくしゃみは音が大きく、猫が苦手な破裂音に似ているので、怯えてしまう猫もいます。春先は花粉が原因でくしゃみを連発する人も増えますが、これは猫にとって想像以上のストレスに。恐怖心のあまり、くしゃみをした人に攻撃してしまうケースもあるほどです。飼い主さんに花粉症が出ている間は、猫と少し距離をおくことをおすすめします。

【対策はコチラ】
・花粉症の薬を飲み、室内でもマスクをしてくしゃみの音を抑えられるようをする
・抱っこは我慢して、猫がリラックスしているときにはなるべく近づかない

引越しによるストレス

階段下で待つ猫
Peter Muller/gettyimages
転勤などによる引越しがピークを迎える春先は、生活環境がガラリと変わることも多いですよね。住居が変わるということは、猫にしてみれば自分の縄張りから強制的に追い出されたようなもの。しばらくは生活パターンも変わるため、猫にとっては大きなストレスとなります。環境が変わっても、できるだけ安心して過ごせるよう工夫しましょう。

【対策はコチラ】
・猫グッズは新調せず、それまで使っていたものをしばらく使い続ける
・移動可能な縄張りとして、引越し前からケージやキャリーケースなどを使わせる
・引っ越す前後はケージなどの近くに猫用のフェロモン剤を置き、猫が安心できるようにする

家族構成の変化によるストレス

気持ちよさそうに眠る猫
takashikiji/gettyimages
子どもが進学して家を出たり、旦那さんが単身赴任から戻ったりと、春は家族構成が変わりやすい時期。家族が減ることも増えることも猫にとってはストレスとなり得ますが、特に後者は大きなストレスを与えます。もともと一緒に住んでいた家族でも、離れていた期間が長いと、猫にとっては“見知らぬお客さん”と変わりません。猫を不安な気持ちにさせないよう工夫をしましょう。

【対策はコチラ】
家族が戻ってきたとき:
・猫が慣れるまでは必要以上にかまわないようにする

家族が出て行ってしまってしまったとき:
・猫がさみしくないよう、出て行った人のニオイがついた洋服などを寝床の近くに置く
・出て行った人の部屋の片付けや模様替えは、一気にやらず少しずつ進める
春は猫にとってもストレスを感じやすい時期。愛猫が心身とも健康に過ごせるよう、しっかりと対策をしてあげてくださいね。
お話を伺った先生/藤井仁美先生(獣医師 獣医行動診療科認定医 ペット行動カウンセラー)
参考/「ねこのきもち」2018年3月号『春は猫の「苦手」な変化が多くなる 「変わり目」がもたらす心と体の不調を防ごう!春ストレスに気を付けて』
文/柏田ゆき
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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