おもちゃ、窓辺…猫が好きなもの、理由を飼い主が理解するともっと幸せに暮らせる

おやつ、おもちゃ、窓辺……猫が大好きなものを、より多く、より上手に生活に取り入れれば、猫も飼い主さんももっとハッピーに過ごせるはず。今回は猫が好むものの特徴とその理由について、動物看護師の小野寺温先生に教えていただきました。

1. おやつ

猫の嗜好性を追求して作られた猫用のおやつは、猫にとって「おいしい」もの。それだけでなく、飼い主さんが手で持って与えたり、遊びを交えて与えたりすることも多いので、おやつの時間を飼い主さんとのコミュニケーションタイムと捉えている猫も多いでしょう。つまりおやつは、猫にとって「おいしい」うえに「うれしい」「楽しい」も兼ね備えた、スペシャルなものなのです。

2. おもちゃ

猫は野生時代から、狩りをして捕まえた獲物を食べて生きてきました。飼い猫はフードを食べますが、それでは狩りをしたいという欲求を満たすことはできません。その代わりとなるのが、おもちゃを使った遊びです。獲物のようなおもちゃを見るとワクワクした気持ちになり、狙う・追いかける・捕まえる・押さえつける・噛む・抱えて蹴るなど、狩りの一連の動作をすることで、満たされた気持ちになるのでしょう。

1回あたりの時間は短くていいので、1日に何度かは愛猫と遊ぶ時間を設けてくださいね。

3. 狭いところ

野生時代の猫は、敵から身を隠せる穴ぐらのような場所をすみかにしていました。そのため、体にぴったりフィットする狭いところにいると安心感が得られて、居心地よく感じるのでしょう。また、外から持ち込まれた段ボール箱は、目新しくて好奇心をそそられる要素も加わり、さらに魅力的に見えるようです。

怖いことがあったときなど、いつでも逃げ込める隠れ場所を用意してあげると猫も安心。万が一避難することになったときに備えて、必ず飼い主さんの手が届く場所にしましょう。

4. 日なた・窓辺

ポカポカとした日なたは気持ちがよく、猫がウトウトしたり、リラックスして過ごしたりするのに最適。日光を浴びることで体があたたまり、血行がよくなる効果も期待できます。また窓辺は外の景色・鳥や虫・飼い主さんが出入りする様子などが見えるので、猫にとっては刺激が得られる場所です。

猫は日なたが好きですが、熱中症予防のためにも、暑いと感じたら自分で移動できるようにしておきましょう。ケージを置く場所も、全体が日なたにならないよう注意してください。

猫が好きな物や場所は、野生時代の習性が関係していることもあるんですね。愛猫が好きなものとその理由を知り、暮らしのなかにうまく取り入れてみてください。

お話を伺った先生／小野寺温先生（帝京科学大学講師動物看護師）
参考／「ねこのきもち」2022年7月号『「なぜ好きなの？」を専門家に聞いてみましたたくさんありますねこのLOVEなもの』
文／柏田ゆき
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

CATEGORY 猫と暮らす

2023/03/08 UP DATE