猫を飼う家に欠かせない爪とぎ器。家具や壁などを傷つける困った爪とぎをなくすためには、愛猫にピッタリの爪とぎ器を見つけることが大切です。購入するときの選び方や素材による使い心地の違いを、動物看護師の小野寺温先生に教えてもらいました。
外せないポイントは? 爪とぎ器の選び方
商品化されている爪とぎ器は、主に段ボールや麻、カーペット地の素材でできています。素材によって爪のとぎ心地が違うので、まずはそれぞれ安値なものを用意して、愛猫の反応を確かめましょう。
飼い主さんの「使い勝手」も大切
爪とぎ器を選ぶ際は、飼い主さんの使い勝手も大切です。掃除や交換の頻度、設置場所なども考慮して選びましょう。
お手入れしやすく猫が好むのは? 素材の違い
段ボール、麻、カーペット地の爪とぎ器。それぞれの素材には、こんな特徴があるようです。
「段ボール」は手頃で扱いやすい
段ボールの爪とぎ器は比較的安値で入手しやすく、デザインやサイズが豊富です。軽量で扱いやすく、交換や処分しやすいのも嬉しいポイント。とぎクズが出やすいですが、最近は対策された商品も多く出回っています。
「麻」は耐久性があり樹皮に似ている
麻の爪とぎ器は耐久性があるので長く使え、とぎクズが出にくいのが特徴です。樹皮に似た感触をしているので、とぎ心地を好む猫が多いそう。ただし、大型で重量があるタイプは移動や処分が大変なので、購入する場合は予め設置場所を検討しておきましょう。
「カーペット地」も丈夫で長持ち
段ボールや麻に比べて種類は少なめですが、カーペット地の爪とぎ器は、もともとカーペットや布ソファなどで爪をといでいた猫には好まれるはず。麻と同様に丈夫で長持ちして、とぎクズもほとんど出ません。
とぎ方向は垂直・水平の両方必要
外猫の行動を考えてみると、立木で垂直方向にとぐこともあれば、倒木で水平方向にとぐこともあります。どちらの方向で爪をとぐかは、猫の好みや、そのときの気分で決めるでしょう。
室内にも外と同じ環境を整えよう!
室内でも外と同じように、垂直・水平方向に爪をとげる環境が必要です。愛猫をよく観察して、行動や好みにあわせて調節していきましょう。
猫が毎日使うものだから、好みに合う爪とぎ器を選んであげたいですね。素材の特徴やとぐ方向を参考に、飼い主さんの負担も少ない爪とぎ器を見つけましょう。
お話を伺った先生/小野寺温先生(帝京科学大学講師 動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2021年9月号『No more 困った爪とぎ! もうさせないために 愛猫にぴったりの爪とぎ器を見つけよう!』
文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。