愛猫が吐いた! そんな緊急事態に飼い主さんは対処に迷うことが多いのではないでしょうか? 今回は、獣医師の長谷川諒先生に、心配な嘔吐と様子見でもよい嘔吐の違い、吐いたときの対処法を教えていただきました。
「猫が吐いたものを食べてしまっても問題ない?」
猫が吐いたものを食べようとするぐらい元気なようであれば、とりあえずは様子見で大丈夫でしょう。ただし、嘔吐物には胃酸が混じっていたり、感染性の嘔吐であったりする可能性があるため、再度食べさせないようにしましょう。嘔吐物を見つけたらすぐに片づけてください。
「背中をさすってもOK?」
猫はもともと気分が優れないときに触れられるのを嫌う動物です。触るという行為が余計に猫の負担になってしまうこともあります。ただ、吐き終わったあとに嫌がる様子がなければ、そっと背中をさすって安心させてもいいでしょう
「吐いたら即病院の嘔吐物の特徴は?」
血や異物が混じっていたり、嘔吐物から異臭がしたりする場合は、速やかに受診してください。
また、吐いた後の猫の様子にも注意が必要です。何度も吐く、元気や食欲がなくなる、物陰から出てこない、触ろうとすると嫌がる、口臭がいつもと異なる、目頭にある瞬膜が出たままぐったりしている、といった症状やしぐさが見られたら受診しましょう。
「嘔吐物の正しい処理方法は?」
猫が吐いた原因によっては、嘔吐物が病気の感染源になります。衛生的な意味でも嘔吐物は直に触らず、気づいたら速やかに処理しましょう。
また、受診の際は実物を持参すると診断の参考になります。手に触れないように取り、保存容器などに入れて持参するとよいでしょう。
猫が吐いたとき、飼い主さんは正しい対応ができるようしておきたいものです。いつもと違う様子や嘔吐物だったときは、速やかに受診しましょう。
参考/ねこのきもちWEB MAGAZINE『【獣医師監修】猫が吐いたら?吐いたものの見極め方や原因・対処法』(監修:獣医師・潜水士 Ani-vet代表 往診専門レイクタウンねこ診療所院長 きたじま動物病院所属獣医師 シュシュキャットクリニック所属獣医師 ヤマザキ動物専門学校非常勤講師(薬理学) 長谷川諒先生)
文/小泉美筆
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。