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猫の知能は人の「3歳児並み」? 猫が賢いといわれる理由を解説

実際に猫を飼育していると「うちの愛猫はなんて賢いのだろう!」と思うシーンも多いですよね。
そこで今回は、「猫の知能は人の3歳児並み」というウワサは本当なのか、猫が賢いといわれる所以は何か、など、猫の知能に関する豆知識を、哺乳動物学者の今泉忠明先生に伺いました。

猫の知能は人の3歳児並みって本当?

ミヌエットのラテちゃん♪
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫の知能はとても高いので、人の年齢に例えるなら「3歳児程度の知能をもっている」と答えるのが妥当といえます。ただ、人は脳がとても進化した動物です。実際に人の3歳児は、会話ができる、お絵描きができる、絵本の内容を理解できるなど、大量の情報を処理したり倫理的な思考をしたりすることができます。そのため、人と猫の知能を正確に比べることはできませんが、あえて例えるとしたら「ある側面では3歳児程度」ということになるのです。

猫の知能が「3歳児並み」といわれる理由

Mix(茶×白)のエコーくん♪
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

とても記憶力がいいから

猫の知能が「人の3歳児並み」といわれている大きな理由は、記憶力のよさにあります。

記憶には短期記憶と長期記憶がありますが、猫は特に短期記憶に優れていて、たとえば「フードボウルの前で鳴いたらゴハンがもらえた」という体験をしたら、それを記憶して同じ行動を繰り返すようになるのです。

長期記憶については、ある意味人よりも優れているかもしれません。人は、怖い体験や痛い体験をしても、時間の経過とともに鮮明に思い出せなくなったり「それほど悪いことではなかった」と思うようになったりしますが、猫は一生覚えています。例えば爪切りで痛い思いをした猫はそれを生涯忘れず、爪切りを嫌いになってしまうことがあるそうです。

多くの単語を覚えられるから

猫はその記憶力のよさから、たくさんの単語を覚えることができます。一般的には、自分の名前や同居猫の名前など、飼い主さんがよく使う10~20語を覚えるのだとか。訓練を受けた猫の場合は、なんと200語ほど覚えられることがわかっています。
「ゴハンだよ」「遊ぼう」などの単語を理解し、ある程度の意思疎通ができることが、猫の知能は「人の3歳児並み」といわれる根拠のようです。

ちなみに、猫は単語を言葉としてではなく、音の強弱や抑揚で記憶していると考えられます。そのため、同じ単語だとしても、違う人が発言したら理解できないことがあるようです。

猫と犬だとどっちが賢いの?

スコティッシュフォールドのスコアくんたち♪
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
一般的なイメージでは「猫より犬のほうが賢い」と思われがちですが、さまざまな研究から、実際には猫と犬は同程度の知能を有していることがわかっています。
ただ、同じくらい知能が高くても犬は人に従って行動をするため、気分次第で行動を変える猫よりも賢く見えるのかもしれませんね。
猫は、本当に「人の3歳児並み」といわれるほど高い知能をもっています。飼い主さんの言葉をある程度理解できるのも驚きですね。
猫の記憶力のよさをしっかりと頭に入れて、たくさん話しかけたり、嫌な体験をしないよう気をつけてあげたりするといいでしょう。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2023年7月号『今泉先生に聞きました 人の3歳児並みの知能ってホント!? 猫の脳のはなし』
文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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