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動物病院で獣医師に猫の治療法について相談したい。獣医師は正直迷惑?

愛猫が病気になってしまったら、心配のあまりネットなどで病気について細かく調べる飼い主さんも少なくないでしょう。調べた結果、かかりつけ医で実施していない治療法があった場合、提案してみたいと思うことがあるかもしれません。

今回は、2022年12月~2023年1月にかけて獣医師207名にお聞きしたアンケートの中で「ネットで調べた試してみたい治療法。飼い主から提案するの…あり?なし?」と、「受診の際、これだけはやめてほしいという飼い主さんの行動」をご紹介します。また、上記の結果をもとにさらに深堀した質問を、ねこのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生にお聞きしました。

ネットで調べた試してみたい治療法を、飼い主から提案するのはアリ?

Mix(サバトラ)のレオくん♪
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こちらのアンケートでは、「あり」「できれば避けてほしい」「どちらともいえない」の3択で回答を求めました。その結果、「あり」は64.3%、「できれば避けてほしい」が4.8%、「どちらともいえない」が30.9%という結果に。「あり」だと考えている獣医師が6割を超えており、「できれば避けてほしい」という考えをもつ獣医師がかなり少ないことがわかりました。

「あり」と回答した獣医師の意見

・飼い主さんが主体になって治療を考えると、よい結果をもたらすこともある
・まれに新しい治療法をネットで知ることがある

「できれば避けてほしい」と回答した獣医師の意見

・ネット情報は嘘も多く、治療方針を決めるのは獣医師の仕事
・飼い主さんの思い込みが激しく、判断が間違っていることも

「どちらともいえない」と回答した獣医師の意見

・試験的な治療の場合はややこしいので受け入れがたい
・獣医師よりネット情報を信じる人は、2回目以降受診されないケースが多い
このデータをもとに、ねこのきもち獣医師相談室の岡本先生に質問をしてみました。
――先生によっていろいろな思いがあることはもちろんですが、担当の先生がどう思っているのかは飼い主さん側にはなかなかわかりません。どうしても「この治療法について聞いてみたい」という場合は、どのようにお伺いするのがスムーズでしょうか?
岡本先生:
「まず、獣医師にはインフォームドコンセントの義務がありますので、基本的にはいつ聞いても大丈夫だと思います。
ただし、獣医師との相性によっては聞きにくかったり、タイミングがつかみにくかったりする場合もあるかと思います。なるべくそのような事態を避けるために、ふだんから健診等で安心して質問できる相性のよい獣医師を探しておくことをお勧めいたします。

また、それでもなかなか言い出しにくい場合は、問診の段階で問診票に記載したり、メモを受付時や診察開始時に渡したりするのも手段のひとつかと思います。
『〇〇という治療法もあると聞いたのですが、うちのコには適応になりますか?』と相談すれば問題ないと思います」

受診の際、獣医師が「これだけはやめてほしい」と思う飼い主さんの行動一覧!

Mix(ミケ)のみぃちゃん♪
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
獣医師側が「これだけはやめてほしい」という行動がわかると、飼い主さんとしても受診の際の参考になりますよね。挙がった意見が以下の通りです。

・猫をケージに入れずに抱っこして連れてくる
・診察中に猫が苦しんでいる様子の動画撮影や、SNSへのアップはNG
・猫とかかわりの少ない代理人が来院すると、症状や意思決定が乏しく困る
・ほかの飼い主さんの対応中に無理やり話しかけてくる
・飼い主さん1名での来院を求めているが、家族全員での来院
・予約は1匹なのに当日複数の猫を連れてくる
・過去に通った動物病院の悪口は聞きたくない
・何かにつけて「かわいそう」と言わないでほしい
・相談もなく投薬や療法食をやめないでほしい
獣医師の先生たちが「やめてほしい」ということは、意外とたくさんあるものなのですね。ここで獣医師の岡本先生に、もう一度質問をしました。
――ほかにも「絶対やめてほしい」、あるいは「できればやめてほしい」などの行動があれば、ぜひ教えてください。

岡本先生:
「わからなかった点や不安な点は、なるべく隠さないで言葉にしてほしいです」
飼い主さんと獣医師の間にはある程度の信頼関係があったほうが、愛猫の治療についてはいい影響があるようです。
愛猫が病気などで通院する場合は、気になることやお願いしたいことがあったときのためにも、相性のよい獣医師を探したり、かかりつけの獣医師との信頼関係を築いたりなど、できるだけのことをしておきましょう。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
参考/「ねこのきもち」2023年8月号『飼い主さんの迷うシーン別、獣医さんにホンネを聞きました 動物病院へのギモンQ&A』
取材・文/東里奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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