猫の「健康ウンチ」のために与えたい食べ物・与えてはいけない食べ物

食べ物のなかには、猫に与えると便秘の解消につながるものや、逆にウンチを出しにくくしたり、下痢を引き起こしたりするものもあります。今回は、猫の健康ウンチのために与えていいもの、悪いものについて、獣医師の若山正之先生に伺いました。

健康な猫のウンチの条件とは

ブリティッシュショートヘアの猫 — Nils Jacobi/gettyimages

健康で理想的な猫のウンチは、以下のような見た目や頻度で出るウンチだといわれています。

キレイなバナナ形のウンチが出る
1回あたり、人差し指1～2本分の量のウンチが出る
1日に1～2回ウンチが出る
便意を催してから1回20秒くらいで出る
“ウンチらしい”ニオイがする

健康なウンチのために猫に与えると効果的なものは？

猫にプラスaで与えると効果的だといわれているのは、ペット用の乳酸菌サプリ類やヨーグルト、オリゴ糖です。ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、腸内善玉菌の一種。また、オリゴ糖は水溶性食物繊維で、腸内の菌の働きを活性化するので、量を守って与えれば便秘の予防や解消につながります。

サプリ類は書かれている用法・用量を守り、ヨーグルトはひと口程度、オリゴ糖はごく少量を、水やフードに混ぜて与えてみましょう。

牛乳や食用油はごく少量に。健康ウンチが出ている場合は与えないで

なお、牛乳は便秘解消につながる場合がありますが、猫によっては下痢をすることも。与える場合は獣医師に相談し、ごく少量を与えるようにしましょう。

オリーブオイルやサラダ油などの食用の油には、腸の流れをよくする作用があるので、フードに数滴たらして与えてもOK。ただし、便秘予防にはならないので、健康ウンチが出ているなら与えないでください。

健康なウンチのために猫に与えないほうがいいものは？

レタスなどの野菜類やねこ草などの植物は食物繊維が多く、便秘改善にいいと思いがちですが、猫に与えるのはおすすめできません。これらに含まれる不溶性食物繊維は、腸を刺激する作用はありますが、量によってはウンチを硬く大きくし過ぎてしまうことも。便秘の予防や改善を目的とする場合は、与えないほうがよいでしょう。

便秘解消によさそうだからと勝手に与えてしまうと、食べ物の種類や量によっては逆にウンチを出しにくくしたり、健康を害してしまったりするおそれもあります。愛猫に健康なウンチをしっかり出してもらうためにも、猫の体に合った正しいものを与えるようにしましょう。

お話を伺った先生／若山正之先生（若山動物病院院長）
参考／「ねこのきもち」2019年9月号『いいウンチのためにできることザ・ウンチミュージアム』
文／宮下早希
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

CATEGORY 猫と暮らす

2023/10/21 UP DATE