猫と暮らす
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舌と爪を器用に使って身だしなみを整えていた 猫のグルーミングの仕組み
お腹や足などの広範囲のお手入れから、ヒゲについた小さなゴミの掃除まで、グルーミングで器用にこなす猫。では猫は、どのようにグルーミングを行っているのでしょうか。今回は、猫のグルーミングの仕組みについて、哺乳動物学者の今泉忠明先生に伺いました。
猫のグルーミングの仕方1.舌を使う
猫の舌を拡大して見ると、表面に白くギザギザとした、無数の細かいトゲ状の突起が生えています。これは「糸状乳頭(しじょうにゅうとう)」と呼ばれる、味を感じる細胞「味蕾(みらい)」が角質化したもので、1匹の猫の舌に200~300本以上あります。
この糸状乳頭が食べ物を引っかけて食道へ送るほか、体についた汚れやホコリ、抜け毛などをきれいに取り除くブラシの役目を果たします。
ちなみに、舌のブラッシングで取れたものは食べ物と同様、消化器へと運ばれ、排泄物や毛玉となって体外へと排出されていきます。
この糸状乳頭が食べ物を引っかけて食道へ送るほか、体についた汚れやホコリ、抜け毛などをきれいに取り除くブラシの役目を果たします。
ちなみに、舌のブラッシングで取れたものは食べ物と同様、消化器へと運ばれ、排泄物や毛玉となって体外へと排出されていきます。
猫のグルーミングの仕方2.爪を使う
まるで顔を洗っているかのように、前足で顔をこすっている猫の姿を見かけることがありますよね。実はこのしぐさも、猫にとってのグルーミング。
猫にとって、感覚機能であるヒゲを整えることはとくに重要ですが、猫のヒゲは口のまわりだけでなく、目の上や頬などにも生えています。これらのヒゲや毛を、猫は「狼爪(ろうそう)」と呼ばれる前足親指にあたる爪を、コーム代わりに使って整えているのです。ちなみに、一般的に眉毛と思われている「眼上触毛(がんじょうしょくもう)」は6本、目の横下にある「上頬触毛(じょうきょうしょくもう)」は1~2本生えているといわれていますが、生えていない猫もいます。
猫が前足をこのように器用に使えるのは、猫に小さな鎖骨があるため。爪についたゴミやホコリも、あとから舌でしっかりと掃除をします。猫のグルーミングにぬかりはありません。
猫にとって、感覚機能であるヒゲを整えることはとくに重要ですが、猫のヒゲは口のまわりだけでなく、目の上や頬などにも生えています。これらのヒゲや毛を、猫は「狼爪(ろうそう)」と呼ばれる前足親指にあたる爪を、コーム代わりに使って整えているのです。ちなみに、一般的に眉毛と思われている「眼上触毛(がんじょうしょくもう)」は6本、目の横下にある「上頬触毛(じょうきょうしょくもう)」は1~2本生えているといわれていますが、生えていない猫もいます。
猫が前足をこのように器用に使えるのは、猫に小さな鎖骨があるため。爪についたゴミやホコリも、あとから舌でしっかりと掃除をします。猫のグルーミングにぬかりはありません。
汚れ取りから毛を整えることまでこなす猫のグルーミング
細かなトゲがついた舌と器用に使える爪があるからこそ、猫は抜け毛や爪についたゴミの掃除まで器用にこなすことができるんですね。実際にこれらの機能がどのように使われているか、愛猫のグルーミングを観察してみてはいかがでしょうか。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2023年10月号『Groooooming! 愛猫は、今日もせっせとグルーミングで整え中です。』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
参考/「ねこのきもち」2023年10月号『Groooooming! 愛猫は、今日もせっせとグルーミングで整え中です。』
文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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