元野良猫をお迎えする際、どのようなことをすればよいのでしょうか。病気の検査や予防、そして新しい環境に慣れてもらうための時間をしっかりとり、安心できる環境づくりを心がけたいですよね。
今回は、ねこのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生が、元野良猫をお迎えするときに必要なことや、よくあるトラブルを解説します。
元野良猫を飼う際の注意点
外で生活をしていた元野良猫を飼育する場合は、しっかりと病気の検査をすることが大事です。具体的には、寄生虫がいないか便検査で調べること、ウイルスチェックもしてもらいましょう。また、ノミやマダニの予防も合わせて行ってください。
完全室内飼いで満足してもらうために
元野良猫を飼い始めると、最初は外に出たがる可能性があります。家の中が安全だと認識できたら、ストレスなく過ごせるようになるでしょう。つい様子が気になってしまいがちですが、環境に慣れるまでそっとしておいてあげるほうがいいかもしれません。
元野良猫をお迎えした際に起こりやすいトラブル
元野良猫をお迎えした際によく起こりやすいトラブルは、前述したようにまず家の外に出たがる(脱走したがる)ことが多いです。
自宅を安心できる縄張りだと認識できるまで時間がかかるので、不安感から過剰に鳴いたり、暴れたりすることもあります。また、ゴハンを食べてくれない、排泄をしてくれないということもあるかもしれません。
お迎え後のトラブル、飼い主さんはどうしたらいい?
自宅や人に慣れるまでは、ケージから出さないようにしましょう。ケージにはタオルなどで目隠しをしてあげて、人の接近で緊張してしまう場合は、しばらくはお世話以外で近付かず、環境に慣れてもらうようにしてみてください。
また、慣れるまでは人の気配がない深夜に排泄をしたりゴハンを食べたりする傾向があるので、外出してひとりになる時間を作ってあげるのもよいでしょう。
元野良猫をお迎えした場合、どうしても環境に慣れるまで時間がかかってしまいそうですね。飼い主さんは様子が気になってしまうと思いますが、辛抱強く慣れるまで待ってみましょう。猫が安心できる環境づくりを、第一に優先してくださいね。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
取材・文/宮田あゆみ
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。