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猫飼いなら知っておきたい 進化する獣医療理解するためのキーワード「慢性腎臓病」「AIM」「FIP」
耳にはするけれど、よくわからない猫関連の言葉も多いですよね。病気に関する用語は、とくに難解なものが多いですが、知っておくことでより理解度が高まります。今回は、猫の病気に関する用語について、獣医師の山本宗伸先生に教えていただきました。
猫がかかりやすい「慢性腎臓病」とは?
腎臓は、血液をろ過し、そのろ過したものに含まれる成分をさらに尿細管で選別、濃縮し、老廃物を含む尿をつくる臓器。その腎臓の機能が50%以上低下して、それが3カ月以上持続する状態が「慢性腎臓病」です。
猫の場合、急性より慢性のほうが圧倒的に多く、15才以上の約8割が患っています。
初期はほぼ無症状ですが、中期になると多飲多尿などの症状が出ることも。
猫の場合、急性より慢性のほうが圧倒的に多く、15才以上の約8割が患っています。
初期はほぼ無症状ですが、中期になると多飲多尿などの症状が出ることも。
「AIM」とは?
「AIM」とは、血液中に存在するたんぱく質の一種。腎臓内に蓄積する老廃物などの除去に役立っています。
最近の研究では、AIMが体内でうまく働いていないことも、猫が慢性腎臓病になりやすい原因ではないかという仮説も。現在はAIMを用いた治療薬の開発が進み、薬効試験が行われている段階で、治療薬は、数回の注射投与が想定されているようです。
最近の研究では、AIMが体内でうまく働いていないことも、猫が慢性腎臓病になりやすい原因ではないかという仮説も。現在はAIMを用いた治療薬の開発が進み、薬効試験が行われている段階で、治療薬は、数回の注射投与が想定されているようです。
「FIP」とは?
「FIP/猫伝染性腹膜炎」は、猫コロナウイルスに感染した猫の体内で、まれに毒性の強いFIPウイルスに突然変異することで発症する病気です。
長らくの間、不治の病といわれてきましたが、近年ヒトコロナウイルスの治療薬の有効性が、猫コロナウイルスにも認められ、治療可能な病気になりつつあるようです。
長らくの間、不治の病といわれてきましたが、近年ヒトコロナウイルスの治療薬の有効性が、猫コロナウイルスにも認められ、治療可能な病気になりつつあるようです。
病気に関する用語は難しい言葉が多いですが、知っていることで病気の早期発見や気づきも多くなるでしょう。ぜひ覚えていってくださいね。
お話を伺った先生/山本宗伸先生(猫専門病院 Tokyo Cat Specialists 院長)
参考/「ねこのきもち」2024年3月号『読者が気になる言葉を集めました。猫知識が深まる にゃん用語集』
文/山村晴美
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
参考/「ねこのきもち」2024年3月号『読者が気になる言葉を集めました。猫知識が深まる にゃん用語集』
文/山村晴美
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