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猫が警戒するのはホルモンの影響? “ストレスホルモン”について知ろう

“ストレスホルモン”と呼ばれるホルモンがあることをご存じでしょうか。実はこの“ストレスホルモン”、猫が生きていくうえで欠かせない役割をもっているのです。

そこで今回は、一般的に“ストレスホルモン”と呼ばれている「ノルアドレナリン」と「コルチゾール」を取り上げ、その特徴や働きなどについて、愛玩動物看護師の小野寺温先生にお話を伺いました。

「ノルアドレナリン」は防御・戦闘態勢をつくり出す“ストレスホルモン”

怒っているような顔をする猫
Anastasiia Kuznetcova/gettyimages
ノルアドレナリンは、ストレスを感じると副腎髄質から分泌されるホルモンです。交感神経を刺激して脈拍や血圧を上げ、目の前の恐怖や不安に対し神経を研ぎ澄ませ、臨戦態勢に切り替える働きをします。そのため、ストレスが強くなりすぎると追い詰められ、猫は攻撃行動を起こすことも。

ノルアドレナリンの分泌量はセロトニンがコントロール

ノルアドレナリンの分泌量は、やる気をもたらす神経伝達物質「ドーパミン」の分泌量とともに、心を安定させる働きをもつ神経伝達物質「セロトニン」がコントロールしています。セロトニンはノルアドレナリンとドーパミンの分泌を抑制することで、感情の起伏が激しくなりすぎないようにバランスをとっているのです。

「コルチゾール」は生命維持にも関わる“ストレスホルモン”

隠れている猫
JZHunt/gettyimages
コルチゾールは副腎皮質から分布されるホルモンで、ストレスを感じたときに交感神経を刺激し、体を緊張させたり、脈拍や血圧を上げたりするほか、脳を覚醒させるなど、万一に備えた態勢に整える働きをしています。

たとえば、猫を知らない場所に連れて行くと警戒して隠れてしまうことがありますが、これはコルチゾールの働きによるもの。そのほか、栄養の代謝、炎症や免疫反応を抑えるなど、生命維持に関わる役割も担っています。
猫が生きていくうえで重要な役割をもつ、2つの“ストレスホルモン”についてご紹介しました。猫の生態を理解するヒントとして覚えておくと、役立つかもしれません。
お話を伺った先生/小野寺温先生(帝京科学大学講師 愛玩動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2024年4月号『増やすためにはどうしたらいい? 猫の毎日をハッピーにする 3つの幸せホルモン』
文/長谷部サチ
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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