目がうるうるしていたり、ウンチが少しゆるかったりといった愛猫の些細な異変。これらがきっかけで動物病院を受診したら、じつは猫カゼだったということもあります。今回は、飼い主さんの愛猫のエピソードをもとに、獣医師の重本仁先生にお話を伺いました。
愛猫の目がうるうるしていた原因が猫カゼの再発だった
以前に目をケガしたことがある、読者さんの愛猫(メス・6才 ※診断を受けたのは5才当時)。ある日、目がうるうるして開けにくそうにしていたことがあり、目のトラブルかと思った飼い主さんが受診すると、診断結果は子猫時代の猫カゼの再発だったようです。「意外な診断結果でしたが、早めに受診してよかったです」と飼い主さんは言います。
少しウンチがゆるい日があり受診したら猫カゼと診断された
いつもは快便だった読者さんの愛猫(メス・6才/マンチカン ※診断を受けたのは6カ月齢当時)ですが、少しウンチがゆるい日があり受診。獣医さんに診てもらうと、目の縁が充血、さらに目ヤニも出ていて、猫カゼと診断を受けました。飼い主さんによると、まったく気付いていない症状だったのだそう。
「猫は不調を隠すとも聞くので、これくらいで……と躊躇しないことが大切ですね」と感じたそうです。
猫カゼの症状は目と鼻に出やすい
重本先生:
「猫カゼは、猫の呼吸器感染症の通称で、猫ウイルス性鼻気管炎、猫カリシウイルス感染症、猫クラミジア感染症などのことです。発症すると、目ヤニや涙といった目の症状、くしゃみや鼻水などの鼻の症状が出ることが多いでしょう。便がゆるくなるのは、免疫力の低下による二次的な症状かもしれません。いずれもちょっとした異変ですが、気付いたら受診を」
ちょっとしたことが理由で受診したら、愛猫が意外な病気だったということも少なくないようです。症状がひどくならないうちに、気になることがあれば早めの受診を心がけたいですね。
お話を伺った先生/重本仁先生(王子ペットクリニック院長)
参考/「ねこのきもち」2024年5月号『飼い主さん、グッジョブ! 些細なことで受診したら、愛猫に病気が見つかりました。』
イラスト/こさかいずみ
文/小林けい
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