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「諦めたくなかった」 子猫に多い「FIP」治療体験記 「不治の病」の最新事情とは
今回は、新薬によるFIP治療を行った飼い主さんの体験記をご紹介。FIPの最新事情について、獣医師の田草川佳実先生に教えていただきました。
FIP治療体験記「絶対諦めたくなかった」
ステラくん(オス・9カ月(取材当時)/デボンレックス)
迎えたばかりの愛猫ステラくんがFIPを発症。飼い主のTさんとNさんは、「不治の病」と知らされるも、諦められず新薬の投与を受けることにしました。
呼吸の早さに異変を感じて……
家に帰り、『どうにか助けられないだろうか』と手当たり次第にインターネットなどで病気の詳細を検索しました。絶対に諦めたくないという気持ちが強かったです」
新薬を扱っている動物病院で治療
『寛解』と診断されたときは、本当にホッとして心からうれしかったです。以前は治らないとされていた病気も、医療の進歩でよくなる可能性があると再認識できました」
FIPってどんな病気?
症状は、最初に発熱、食欲不振、元気消失など。病気が進行すると、炎症が起きることで2タイプの症状が発生します。お腹や胸に液体がたまるウエットタイプと、脳や肝臓などに肉芽腫ができて痙攣や麻痺、異常行動(同じ場所をぐるぐる回る、突然怒ったように鳴くなど)が見られるドライタイプです。なかには両タイプの症状が出る場合も。
1才未満の子猫に発症することが多いですが、まれに成猫でも発症することがあります。
FIPの予後・予防法は?
予防法については、ウイルスの感染が必ずしも発症につながるわけではありませんが、感染猫と非感染猫との接触は避けたほうが、新たな発症を防ぐ一助になるでしょう。また、ストレスが発症の引き金になるともいわれているので、猫にとって快適なトイレや食事環境を整え、適度に運動させることなどを心がけましょう。
参考・写真/「ねこのきもち」2024年5月号『“治らない”ともいわれていました。 子猫に多いFIPという病気』
文/宮田あゆみ
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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