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猫が障害物を避けられるのは、数メートル先までを記憶できるから?猫の”足運び”の秘密を徹底解説!

静かに歩いたり、高くジャンプしたりと、猫の動きって不思議が多いですよね。今回は、そんな猫の魅力的な足運びの秘密について、哺乳動物学者の今泉忠明先生に教えていただきました。理由を知ると、猫から目が離せなくなるかもしれません。

猫が足元を見なくても障害物を避けられるのはなぜ?

白のももちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

数メートル先までの状況を記憶できるから

猫は狩りをするとき、狙った獲物から目を離さずに忍び寄ります。
このとき、音を立ててしまうと獲物に気づかれて狩りは失敗してしまうので、数メートル先までの足元の状況を一瞬で記憶し、障害物を避けて歩く能力をもっているのです。

前足の触毛(ヒゲ)で障害物を感知できるから

猫の前足の内側には、数本の太く長い毛が生えています。これは、顔のヒゲと同じように敏感なセンサーのような役割をするもの。猫はこの触毛でわずかな空気の流れを感知し、障害物の有無や障害物からの距離を把握していると考えられます。

足音を立てないで歩けるのはなぜ?

ミケのららちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

歩くときは爪を収納しているから

猫の爪は、攻撃や木登り、爪とぎをするときなど足先に力を入れると出る仕組みになっていて、歩くときなどふだんは爪を収納しているのです。
これは多くのネコ科動物がもつ特徴で、獲物に気づかれずに忍び寄ることができます。

肉球の筋肉が厚く弾力があるから

猫の肉球は、かなりの厚みがあります。
また、筋肉に血管と神経が入り混じった「結締組織(けっていそしき)」という特別な組織でできているため、弾力性に優れているのです。
これがクッションとなり、足音を立てずに歩くことができ、高いところからの着地の衝撃も吸収してくれます。

細いところを速く歩けるのはなぜ?

マンチカンのつぶくん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

肉球の筋肉の厚さを自在に調節できるから

肉球には、掌(てのひら)にあたる掌球(しょうきゅう)と、指にあたる指球(しきゅう)がありますが、掌球と2~3の指球がつく程度の幅(3cm弱)さえあれば、肉球の筋肉の厚さを自在に調節して体勢を整え、歩くことができるのです。

しっぽでバランスをとることができるから

猫が細いところを歩いているときに、しっぽを左右に大きく揺らしたり、まわしたりしていることがあります。これは、無意識にしっぽでバランスをとっているのです。
猫の身体能力がとても優れていることがよくわかりました。おうちに猫がいる方は、ぜひ猫の歩き方をよく観察してみてくださいね。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2023年5月号『華麗な“足運び”の秘密に迫る ここがスゴイ! 猫の歩き方』
文/山村晴美
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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