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若い猫でもなりやすい!? 猫の「骨・関節」に起こる3つのトラブル

加齢とともに体が衰え、骨や関節にトラブルが起きるリスクが高まるのは、人も猫も同じです。しかし老化以外でも、骨や関節に異常が出るケースは少なくありません。
そこで今回は、若い猫でもなりやすい骨や関節のトラブルについて、獣医師の重本仁先生に伺いました。

1.骨折

ケガをした猫
pyotr021/gettyimages
猫は、思いがけない行動をした結果、骨折につながることがあります。例えば、ベランダからの落下や交通事故、猫同士のケンカ、室内でドアに挟まれる、猫がいつのまにか足元にいて飼い主さんが踏んでしまうなどです。特に、やんちゃで活発に動き回る、若い猫やオスの猫に骨折が多い傾向があります。
骨盤や脊椎を骨折してしまうと命に関わるケースもあるため、注意が必要です。

気を付けたい「フライングキャットシンドローム」

着地が難しいほどの高い場所から猫が突然飛び降りてしまう現象を「フライングキャットシンドローム(猫高所落下症候群)」といいます。一度飛び降りた猫は繰り返し飛び降りることも。原因は明らかになっていませんが、マンションのベランダから飛び降りた事例もあるので注意が必要です。

2.脱臼

猫の足を調べる獣医師
Vonschonertagen/gettyimages
脱臼とは、関節を構成する骨同士が外れてしまった状態のこと。主な原因は骨折と似ていて、落下や事故、猫同士のケンカなどです。骨折と同じく、若い猫やオスの猫がなりやすいといわれています。脱臼と骨折は複合的に起きるケースが多いのも特徴です。

治療は、もとどおりに骨をはめ込んで処置するほか、治りきらない場合には手術を行いプレートなどで固定することもあります。

3.前十字靭帯断裂

猫と獣医師
Tomwang112/gettyimages
前十字靭帯とは、後ろ足の膝部分にある靭帯のことです。これが切れてしまうことを、前十字靭帯断裂と呼びます。
前十字靭帯断裂を発症する原因は、交通事故や激しい運動のほか、加齢や病気によって前十字靭帯自体がもろくなる、肥満によって靭帯に負担がかかるなどです。カーテンなどに爪が引っかかって宙吊りになり、靭帯が伸びて断裂することもあります。

部分的な断裂なら痛み止めなどを処方して様子を見るケースもありますが、完全に断裂している場合は手術を行って治療をするのが一般的です。
これらのケガをしてしまった場合、愛猫は満足に動くことができなくなりますし、治療などで体に大きな負担をかけてしまいます。飼い主さんが気を付けることで防げるケガも多いので、日ごろから愛猫がケガをしないよう注意して生活ができるといいですね。
お話を伺った先生/重本仁先生(王子ペットクリニック院長)
参考/「ねこのきもち」2024年6月号『遺伝・事故・肥満…老化以外でも起こりうる 猫の骨・関節トラブル』
文/東里奈
※記事と写真に関連性がない場合もあります。
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