猫と暮らす
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【獣医師監修】子猫のくしゃみ 病気の可能性がある場合は
人がくしゃみをするように、猫もくしゃみをします。これは、異物を排出し体の健康を維持するための生理現象の一つです。ただし、くしゃみと合わせて体に異常がある場合は、病気にかかっている可能性があります。とくに子猫は人と比べて体が小さく、くしゃみの音も小さいので、飼い主さんでも気づかないことも。猫特有のくしゃみの仕方も解説します。

三浦 貴裕 先生
獣医師
町田森野プリモ動物病院院長
相模大野プリモ動物病院院長
酪農学園大学獣医学部獣医学科卒業
●資格:獣医師/日本小動物歯科研究会 歯科認定レベル全過程修了
●所属:日本小動物歯科研究会/比較統合医療学会
●主な診療科目:一般診療(外科・内科)/救急診療/歯科・口腔外科
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町田森野プリモ動物病院院長
相模大野プリモ動物病院院長
酪農学園大学獣医学部獣医学科卒業
●資格:獣医師/日本小動物歯科研究会 歯科認定レベル全過程修了
●所属:日本小動物歯科研究会/比較統合医療学会
●主な診療科目:一般診療(外科・内科)/救急診療/歯科・口腔外科
くしゃみは異物を外に出す自然な反応
猫の鼻から入った細菌やウイルスなどの異物が、鼻の粘膜を刺激したときに起こる反応がくしゃみです。空気を吐き出すことで異物を体外に排出して、健康を保ちます。
猫のくしゃみは、おもにクシュンという小さな音を伴います。同時に目を閉じたり、首をすばやく振ったりすることも多いです。
くしゃみでは防ぎきれずに猫の体内に入った細菌やウイルスが粘膜に炎症を起こすようになると、炎症そのものが粘膜を刺激するようになり、くしゃみが常に出るようになります。
猫のくしゃみは、おもにクシュンという小さな音を伴います。同時に目を閉じたり、首をすばやく振ったりすることも多いです。
くしゃみでは防ぎきれずに猫の体内に入った細菌やウイルスが粘膜に炎症を起こすようになると、炎症そのものが粘膜を刺激するようになり、くしゃみが常に出るようになります。
心配する必要のないくしゃみ
・水を飲んでいるとき
・毛づくろいをしているとき
・猫草を食べているとき
・冷たい風に当たったとき
・掃除機をかけたり布団を干したりしたとき
・強いニオイをかいだとき
・すぐに治まり、元気があるとき
・毛づくろいをしているとき
・猫草を食べているとき
・冷たい風に当たったとき
・掃除機をかけたり布団を干したりしたとき
・強いニオイをかいだとき
・すぐに治まり、元気があるとき
1~2回で治まるようなら心配不要!
水を飲んだり、毛づくろいをしたりしているときに水や毛、ほこりやフケなどが鼻から入ると、猫はよくくしゃみをします。ほかにも飼い主さんが布団を取り込んだり、掃除機をかけたりするなどして室内にほこりが舞い上がったときにもくしゃみをします。
こうした刺激に反応して出るくしゃみは、体の自然な反応。1~2回くしゃみをして、それで治まるようならば、心配しなくても大丈夫です。
こうした刺激に反応して出るくしゃみは、体の自然な反応。1~2回くしゃみをして、それで治まるようならば、心配しなくても大丈夫です。
ワクチン接種後に出るくしゃみ
猫にワクチン接種をした後、一時的にくしゃみが出ることがあります。ワクチンとは感染症に対する免疫を作るため、病原性を弱めたり死滅させたりしたウイルスを注射で体内に入れるもの。このため接種直後は猫の体が「ウイルスが体内に入った」と認識して、感染した時と同じような症状(くしゃみ)が出ることがあります。
これはワクチン接種に対する「副反応」と呼ばれるもの。1~2日で治まるので、その間安静に過ごすようにすれば問題ありません。もし3日以上たってもくしゃみが治まらないようなら、動物病院に相談してください。
これはワクチン接種に対する「副反応」と呼ばれるもの。1~2日で治まるので、その間安静に過ごすようにすれば問題ありません。もし3日以上たってもくしゃみが治まらないようなら、動物病院に相談してください。
病気の可能性があるくしゃみ
・くしゃみが10秒以上連続して出る
・1日に何度もくしゃみをする
・くしゃみとともに涙が出ている
・特定の季節にだけくしゃみがでる
・引っ越しなど環境が変化したあとにくしゃみが出る
・くしゃみとともに鼻水が出ている
・1日に何度もくしゃみをする
・くしゃみとともに涙が出ている
・特定の季節にだけくしゃみがでる
・引っ越しなど環境が変化したあとにくしゃみが出る
・くしゃみとともに鼻水が出ている
早めに動物病院で受診を!
鼻の粘膜が炎症を起こしていると、くしゃみをする回数が増えます。この場合、猫カゼなどの感染症が疑われます。また、環境の急激な変化によるストレスで免疫力が弱くなっているときにもくしゃみが出ることがあります。特定の季節だけ出るくしゃみは、花粉などに反応して出ているアレルギー症状の可能性もあります。
くしゃみと同時に鼻水や涙が出ている場合も、感染症の疑いが。とくに鼻水の色が濁っている場合は、細菌感染や鼻腔内の腫瘍の恐れもあるので、早めにかかりつけの動物病院を受診しましょう。
くしゃみと同時に鼻水や涙が出ている場合も、感染症の疑いが。とくに鼻水の色が濁っている場合は、細菌感染や鼻腔内の腫瘍の恐れもあるので、早めにかかりつけの動物病院を受診しましょう。
くしゃみで猫の体調が悪くなることも!
鼻腔内に炎症が起きていると、鼻と目をつなぐ鼻涙管が閉塞しやすくなり、涙が流れにくくなって涙目になったり、目ヤニが増えたりします。鼻水が多く出るようになると鼻が詰まり、臭いが分からなくなって食欲が低下することもあります。
多頭飼いしている時の対応
くしゃみをすると鼻水が飛び散ります。頻繁にくしゃみをしていて、粘膜の炎症が疑われる場合は、飛び散った鼻水に含まれた病原体が、ほかの猫に悪影響を与える可能性も。同居の猫がいるなら接触を避け、飛び散った鼻水をほかの猫がなめたり吸ったりしないよう注意を払うようにしましょう。
飛び散った鼻水の処理
もし鼻水が飛び散ったら、抗菌スプレーなども使いながら、ティッシュペーパーできれいに拭き取って袋に入れ、ゴミ箱に捨てるようにします。
またくしゃみをたくさんするようになると、それだけ水分が失われます。新鮮な水を十分に用意して、いつでも飲めるようにしておきましょう。
またくしゃみをたくさんするようになると、それだけ水分が失われます。新鮮な水を十分に用意して、いつでも飲めるようにしておきましょう。
強い香水や喫煙にも要注意
このように、くしゃみが原因で猫の体調が悪くなることもあります。強い香水や、たばこの煙で猫がくしゃみをすることもあります。もし思い当たるようなら、猫のためにぜひ生活習慣の改善を考えてください。
また、近所でペンキの塗り替えや工事をしていると、ニオイやほこりに反応してくしゃみが止まらなくなることもあります。なるべく刺激が少ない場所で過ごせるよう、猫がいる場所を工夫してあげましょう。
また、近所でペンキの塗り替えや工事をしていると、ニオイやほこりに反応してくしゃみが止まらなくなることもあります。なるべく刺激が少ない場所で過ごせるよう、猫がいる場所を工夫してあげましょう。
まとめ
子猫のうちだと見逃しがちな愛猫のくしゃみ。ぜひ気づいてあげて、健康管理に役立ててください。もちろん、元気なときもくしゃみをします。「いまのはどうしてくしゃみをしたのかな?」と想像するのも楽しいかもしれませんね。
監修/三浦貴裕先生(町田森野プリモ動物病院院長/相模大野プリモ動物病院院長)
文/コージー根本
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
文/コージー根本
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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