猫アレルギーは飼い始めてから発症することもあるため、「発症してしまったら、愛猫を手放すしかないの?」という悩みを持っている飼い主さんもいるかと思います。そこで今回は、アレルゲンを減らし対策グッズなどを使いながら、少しずつ体を慣らしていく方法をご紹介します。
猫を飼っているのに猫アレルギーになった!!
アレルギーは猫の「好き・嫌い」に関係なく、突然発症します。花粉症のしくみを説明するときの例で「その人のコップからアレルゲンがあふれたときにアレルギーは発症する」というのを聞いたことがあるでしょう。
猫アレルギーも同じように、その人のコップから猫アレルギーのアレルゲンがあふれたときに、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどの症状が出てくるのです。比喩としての“コップ”の大きさは人それぞれ違うので、猫を飼っているのに発症しない人、猫に近づいていないのに発症する人などさまざまです。
そんな中で困るのが「猫を飼っている人が猫アレルギーになった」場合ですよね。「症状はつらいけど、愛猫を手放すのはもっとつらい」と悩んでいる飼い主さんも多いことでしょう。そこで、猫アレルギーでも愛猫と暮らせる方法をご紹介していきます。
1. アレルゲンを減らす
猫のお手入れで減らす
こまめにブラッシングを行い、月1~2回シャンプーするなどして、猫に付いているアレルゲンを減らしましょう。シャンプー嫌いな猫には、濡れたタオルで体を拭き取るだけでも効果あり。毛に付いたアレルゲンを拭き取るイメージで行ってください。
アレルゲンがたまる布製品を置かない
カーテンをブラインドにする、ソファーを合皮や革製品にする、じゅうたんは敷かないなど、できるだけ布製品を置かないようにしましょう。難しい場合は、とにかく洗って水拭きすることをおすすめします。アレルゲンは水に溶けやすいので、カーテンを洗うだけでも室内のアレルゲンが7分の1まで減らせた、というデータもありますよ。
2. 対策グッズを使う
ここ数年、盛り上がっている猫ブームの影響で、猫アレルギー対策関連の商品も増えています。細かい粒子までキャッチしてくれる空気清浄機や、猫に付いたアレルゲンを溶かしてから拭き取るローションなどは、猫アレルギーの飼い主さんが愛猫と暮らしていくうえで必需品になるでしょう。
3. 対策をしながら暮らすことで体を慣らす
今のところ、猫アレルギーを完治させる治療や予防薬などはありません。そのため、症状が出たときに薬で抑える「対処療法」や、アレルゲンを少しずつ体に入れて体質を変えていく方法が一般的な治療法です。
アレルゲンを体に入れる治療法のように、体を「減感作」状態にする体質改善法なら、猫を飼っている人も行うことができます。愛猫と暮らしながらその状態に慣れさせ、アレルゲンに対し免疫をつくっていく方法です。
しかし、強い症状が出ているのに薬を飲まなかったり、掃除を怠ったりするのはNG。アレルゲンを減らし、対策をしながら猫と暮らしていくことで、猫アレルギーと上手く付き合っていきましょう。
不規則な生活や体調不良によって、免疫力も下がります。そんなときはアレルギー症状が出やすくなるので、我慢せず薬で対処しましょう。かかりつけの病院で、医師に相談するのもおすすめですよ。
参考/「ねこのきもち」2015年9月号『猫アレルギーでも楽しく猫と暮らせます』(監修:日本臨床アレルギー研究所副所長 十字文子先生)
イラスト/野田映美さん
文/HONTAKA
※一部写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。