猫と暮らす
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【獣医師監修】子猫がミルクを飲まないときの対処法 子猫を拾ったら
生後間もない子猫を保護したとき、何をしたらいいのでしょうか? 正解は哺乳と体温の維持(保温)、それから排せつのお世話です。ここでは、もし子猫がミルクを飲まなかったらどうしたらいいのか、その原因と対処法を中心に子猫を上手にお世話する方法について解説します。
後藤 瞬 先生
相模原プリモ動物医療センター第2病院勤務
東京農工大学農学部獣医学科(現 共同獣医学科)卒業
●資格:獣医師
●所属:日本獣医皮膚科学会/日本獣医がん学会/動物介在教育・療法学会
●主な診療科目:一般診療(外科、内科)/麻酔科
子猫にミルクを与えるときは温めて
もし哺乳瓶に吸い付くことがまだできないなら、最初は、数滴ずつ舌にスポイトでミルクを垂らすようにして与えます。無理に流し込むと誤嚥や窒息のおそれがあるので注意しましょう。子猫が自力でミルクを飲めるようになったら、哺乳瓶に変更しましょう。
母猫の代わりに体温を保持
子猫は、生後3週間たっても自分で体温を保持することができません。母猫がいれば母猫の体にくっついて、ほかに生まれた子猫がいれば子猫同士くっついて体温を保持するのですが、それができない場合はペット用ヒーターと湯たんぽ、毛布などを使って保温を試みます。もし体温が保持できていないと、それが原因でミルクを与えても口にしないことがあります。
優しく排せつをサポート
子猫が母親にお尻をなめてもらって排せつするのは、生後3週齢程度まで。母猫がいない場合は、人が代わりに行う必要があります。用意するのは、ぬるま湯に浸したガーゼ。肛門近くを軽くトントンと叩いて刺激してあげましょう。ゴシゴシこすってしまうのはNGです。じんわりオシッコがしみ出してくればOKです。
子猫にミルクが必要な時期と与える量
離乳食は、ペット用品店や動物病院で手に入ります。お湯で溶かしてペースト状にするタイプや、最初からムース状になっているタイプなどが市販されています。こういった離乳食は、いきなり切り替えるのではなく、最初は子猫用ミルクと混ぜて与えると切り替えがスムーズに進むでしょう。
また、それまで子猫用ミルクしか飲んでこなかった子猫は、離乳食を食べ物として認識しないかもしれません。おいしいものだよと教えてあげるために、離乳食を指の先に少量付けて、子猫の上顎に塗りつけてあげるといいでしょう。
まとめ
監修/後藤瞬先生(相模原プリモ動物医療センター第2病院勤務)
文/コージー根本
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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