ここでは、猫のあごにできる「猫ニキビ」について解説します。症状が悪化すると、動物病院での治療が必要になることもあるので、原因や対策、家庭でできる治療法を知っておくことが大切です。「ニキビくらい」と放置せず、しっかりと治してあげましょう。
猫のあごの黒い汚れは「猫ニキビ」かも
愛猫のあごをみたとき、黒いブツブツとしたものがついていたら「フードで汚れたのかな?」などと、思うこともあるでしょう。しかしその汚れ、ふいても取れない場合は「猫ニキビ」かもしれません。「猫ニキビ」ができる原因は、大きく分けると3つあります。
「猫ニキビ」の主な原因
1. フードや水の容器が原因
フードボウルや水皿内で繁殖した雑菌が猫につき、「猫ニキビ」を引き起こすことがあります。この場合、フードボウルは食べ終わったら必ず洗うなど、こまめに容器を洗うことで予防できるでしょう。また、プラスチックは雑菌がつきやすいため、ガラスなど雑菌がつきにくい容器に変えてみるのも手です。
2. ストレスやホルモンバランスの影響
引っ越しなどによる環境の変化は、猫のストレスの原因の一つです。ストレスは、ホルモンバランスを崩したり、免疫力を低下させたりするなど「猫ニキビ」を引き起こしやすくなります。また、ケガや去勢・避妊手術、出産などでも、ホルモンバランスは崩れやすくなるので注意しましょう。
3. ニキビダニが原因の場合も
まれですが、ニキビダニが原因で「猫ニキビ」を発症している場合があります。この場合は、動物病院で駆除してもらう必要があるので、早めに受診しましょう。
「猫ニキビ」の治療法
家でのケア方法
「猫ニキビ」ができている部分をやさしくふき取りましょう。その際、38℃くらいのぬるま湯に浸したタオルやコットンをしっかり絞ってから使います。黒くなった皮脂をふやかして拭き取る感覚で行うのがポイントです。
強くこすったり、タオルの水分が多すぎたりすると、摩擦によって傷ができたり、湿気で患部に雑菌が繁殖しやすくなったりするので注意しましょう。
なかなか治らないときは動物病院へ
ニキビが重症化しているときや家庭でのケアでなかなか治らない場合は、動物病院を受診しましょう。動物病院では、症状に合わせて、猫用消毒液や薬用シャンプー、抗生剤、軟膏などを処方してもらえます。また、症状が軽くても、動物病院で診てもらえば、より確実な対応をしてあげられますよ。
「猫ニキビ」は、初期に見つけることで治療がしやすくなります。また、生活環境を清潔に保ち、ストレスのない暮らしにしてあげることは予防になるので、愛猫の生活環境を今一度見直してみることも大切ですよ。
参考/「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『【獣医師が解説】猫の顎の下が荒れている?猫ニキビの症状と治療法』(監修:ねこのきもち相談室獣医師)
文/HONTAKA
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。