猫が病気になってしまったときなど、投薬が必要になることがあります。しかし、なかなか飲んでくれなかったり、吐き出してしまったり。猫に薬を飲ませるのはテクニックがいるものです。今回は、錠剤や粉薬の飲ませ方や困ったときの解決法、薬を与えるときの注意点を解説します。
錠剤の飲ませ方
1.親指と人差し指で錠剤をつまみ、反対の手で、猫の上あごを上からつかみます。
2.上あごの左右の牙の後ろに、親指と人差し指を置き、猫の口を開きます。
3.錠剤をつまんでいる手の中指で、下の前歯を押し下げ、さらに大きく開けます。
4.つまんでおいた錠剤を舌の奥(舌の裏側のあたり)に落とします。
5.猫が口を開けないように、すぐに手で押さえて飲み込むのを確認しましょう。
錠剤を飲ませるときのコツ
舌の手前に錠剤を落とすと、薬の苦味でよだれがたくさん出てしまい、有効な成分が吸収できなくなることがあります。そのため、舌の奥に落とすのがポイントです。猫が驚かないように、静かに落とすように心がけてくださいね。
粉薬はどう与えたらいい?
粉薬は、ウエットフードに混ぜると与えやすくなります。猫のお腹の空いているときに、普段より少ない量のご飯に粉薬を混ぜて与えましょう。全体的に混ぜてしまうと、残したり薬の部分をよけて食べてしまったりして、必要な量の薬が摂れないこともあります。そのため、薬を混ぜたご飯を食べきったら、残りのご飯を与えるようにしましょう。薬のニオイを敏感に感じて食べない場合は、味の濃いご飯にすれば食べる可能性が高くなりますよ。
それでも、粉薬を混ぜたフードを食べてくれないときは?
苦味の少ない薬なら、少量の水に溶かして水薬にする方法も。スポイトなどで口の端のほうから少しずつ飲ませましょう。また、ヨーグルトやバター、マヨネーズなど、猫が好きな食べ物に混ぜて食べさせてみてもいいでしょう。ただし、これらの食べ物を与える場合は少量のみにしてくださいね。ほかには、少量のガムシロップや練乳などに混ぜて、猫の上あごの裏側に塗りつける方法もありますよ。
薬を与えるときの注意点
人間の薬は与えない
人間の病気に効果があっても、猫に効くとは限りませんし、人間と同じ症状だとしても、原因は別にある場合もあります。また、飼い主さんの独断での使用は、副作用や中毒などの危険を伴います。塗り薬や消毒薬も猫がなめてしまうことがあるので、使わないようにしましょう。
残っている薬は与えない
一度治った症状が再発したときなど、過去に処方された薬がまだ残っているからと使うのはNGです。今回の症状にも使える薬なのかどうかは、受診してみなくてはわかりません。薬が使用期限内のものだとしても使用しないようにしましょう。
薬の形状、投薬方法など、愛猫にあうものを見つけて試してみてくださいね。また、自分だけの判断で薬を与えるのはNG。人間の薬を与えたり、過去の薬を勝手に使ったりしないようにしましょう。
参考/「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『猫への投薬に困ってませんか?苦労しない投薬方法や注意点をご紹介』
文/ishikawa_A
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。