欧米で「6月に結婚する花嫁は幸せになる」という言い伝えがあることから、『ジューン・ブライド』という言葉が日本で有名になりました。しかし、猫にとって飼い主さんの結婚や出産、それに伴う部屋の模様替えは苦手なイベントのようです。
今回は、猫連れ新生活の上手な進め方を、「ねこのきもち」読者の経験を参考にご紹介します。専門家のアドバイスもご紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
結婚により新しいパートナーとの生活が始まるとき
読者のKさんが結婚したのは、愛猫が2才のときでした。
ご主人には猫が警戒するうちは無理に近づかないようにしてもらい、愛猫のペースで近づくのを待って、納得するまでニオイを嗅がせるようにしていたそうです。
猫のペースにあわせて、おやつを使いながら慣らしてみて
帝京科学大学生命環境学部アニマルサイエンス学科准教授の加隈良枝先生(以下、加隈先生)によると
だそうです。愛猫のペースで近づいていくことが何よりも大切で、そのうえでイイことがあると思えれば自然と環境に慣れていけるでしょう。
出産により家族構成が変化するとき
読者のNさんの愛猫は、臆病な性格だそうです。急に家族が増えると怖がると思ったNさんは、入院中から赤ちゃんのニオイがついたタオルを家へ持ち帰ってもらい、ニオイに慣らしてもらっていました。
結果は大成功! 退院後は猫から徐々に近づいていき、一緒に寝る仲になったそうです。
事前にニオイに慣らしておこう
だそうです。猫はニオイから情報を得て安心する生き物なので、その習性を利用すると、猫も怖がらずに慣れていけるでしょう。
部屋の模様替えが必要になったとき
部屋の模様替えは引っ越しほど大きな変化ではありませんが、猫にとっては大問題。
読者のMさんがソファを買い替えた際は、前のソファで敷いていた座布団をそのまま残したそうです。怖がり屋さんの2匹の愛猫たち受け入れてくれたようで、嫌なものにオシッコするクセがあるそうですが、ソファは無事だったといいます。
すべてを新調せず、徐々に進めてみよう
とのこと。また、加隈先生がおすすめする模様替えの進め方は、
だそうです。猫の存在を尊重してニオイが付いた愛用品などを残しつつ、少しずつ進めていくと猫が抱く不安を軽減できるでしょう。
「ニオイで相手を知る」「おやつをもらうとイイことがあると学ぶ」という猫の性質を利用することで、猫も変化を受け入れやすくなるとは驚きですね。
猫も人も穏やかに新しい生活を迎えられるよう、みなさんも工夫してくださいね。
参考/「ねこのきもち」2017年4月号『引っ越しや新入り猫…苦手な「変化」への慣れさせアイデア集 猫の新生活わが家の場合。』(監修:帝京科学大学生命環境学部アニマルサイエンス学科准教授 加隈良枝先生)
文/こさきはな
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。