猫と暮らす
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「動物にやさしい秋田」を実現するため完成した動物愛護センターとは
※記事内容はすべて、2019年8月10日現在のものです。
「管理」から「愛護」へ命をつなぐ施設として
2016年、秋田県では2025年までに殺処分ゼロを目指す「第2次秋田県動物愛護管理推進計画」を策定。この計画と同時に、愛護を推進する新施設の構想も策定され、今年4月に「ワンニャピアあきた」の運用がスタートしました。
「ワンニャピアあきた」の猫に関するおもな役割は、引き取り、所有者不明猫の収容および譲渡のほか、地域猫対策など。猫の保護数は段階的に減少傾向にはあるものの、不妊手術を適正に行わず繁殖し過ぎた子猫の引き取りを求める飼い主や、所有者不明の猫はいまだに多く見られるそうで、取材時にも40匹あまりの猫たちが収容されていました。
「猫の生態や習性を理解して、責任をもって終生飼育してほしい」と所長の金さん。
「ワンニャピアあきた」はこうした適正飼育の啓発や情報発信のほか、ボランティア活動や災害対策の拠点としても、機能することが期待されています。
猫たちとふれあえる日本最大級の「キャットタワー」
センターの中でも一際目を引くのが、日本最大級という6.5メートルもある大きな「キャットタワー」。広々とした空間で、猫たちが自由に過ごしている様子を見てもらいたいと設置を決めたそう。
譲渡対象となる成猫が常時数匹展示されていて、思い思いに過ごしています。「キャットタワー」を囲むように階段があり、訪れた人は自由に高い場所まで上がることが可能。猫たちにとっては、人と同じ空間で過ごすことに慣れるための練習にもなっているのだそう。
「多くの人が、仲間と集まる場所になってほしい。気軽に立ち寄って、少しでも命について考えてもらえたら。それが、結果的に猫たちの譲渡にも繋がると考えています」(金さん)。
秋田県動物愛護センター
TEL:018-827-5051
参考/「ねこのきもち」2019年10月号『猫のために何ができるのだろうか』
文/浪坂一
撮影/林 孝明
※この記事で使用している画像は2019年10月号『猫のために何ができるのだろうか』に掲載されているものです。
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