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複数飼いをするその前に知っておきたい3つのこと

「一匹だけだと愛猫がさみしいかもしれないから、2匹目を迎えたい」と考えている飼い主さんもいらっしゃるのでは? 新しい猫を迎えることは、飼い主さんにとって楽しみなことかもしれませんが、先住猫にとってはそうとは限らないかも。

今回は初めての複数飼いを考えている飼い主さんに、迎える前に確認してほしいことをご紹介します。

A 愛猫が複数飼いに向くか傾向をチェックする

愛猫の年齢・性格・これまでの環境で推測

新しい猫を迎えることで、生活が楽しくなる猫もいれば、ストレスを感じる猫もいます。そこで愛猫が、複数飼いが”うまくいきやすい“か”うまくいきにくい“か、傾向をチェックしましょう。愛猫の年齢・性格・これまでの環境によって、ある程度は推測できます。

\複数飼い適性チェック/

若い猫ほど新しい猫を受け入れやすく、高齢であればあるほど難しくなる傾向に。
物怖じしないタイプはスムーズに受け入れられ、警戒心が強いタイプはストレスを抱える可能性が高いでしょう。
子猫時代にほかの猫や家族以外の人と接したなど、刺激が多い猫のほうが環境の変化に順応しやすい傾向に。

B 猫同士の性別・年齢別、相性のよしあしの傾向を知る

若い猫同士がうまくいきやすい

猫同士の相性には、性別や年齢による傾向も見られます。性別でいうと、以前はオスとメスがうまくいきやすいという説がありましたが、メスが拒絶するケースが多く、必ずしもそうではないことが判明。傾向を知っておいて、少しでも相性のよい猫を見つける参考にしてください。
撮影/奥山美奈子

\性別の傾向/

オス×オス

未去勢だと縄張り争いから対立しがち。ただ、去勢後は穏やかな性格になる傾向にあり、よき遊び相手として仲よくなるケースが多く、ベストな組み合わせ。

メス×メス

気の強い性格同士だと、ライバル関係になることが。先住猫がやさしい性格であれば、去勢ずみのオス同士の次に仲よくなりやすい組み合わせ。

オス×メス

繁殖以外ではメスはオスを必要としないので、オスを避けるパターンが多いよう。とくにメスが神経質な性格だと、オスを拒否するケースが多いでしょう。

\年齢の傾向/

若い×若い

2匹目を迎えることを考えているなら、先住猫が若いうちがおすすめ。新しい猫も幼いほうが一緒に遊んだりして、仲よくなる可能性は高いでしょう。

高齢×若い

高齢になると縄張り意識が強くなるため、新しい猫を受け入れにくくなります。ただ、新しい猫が子猫だと、性別に関係なく母性のようなものが芽生え、うまくいくケースも。

高齢×高齢

性格が合えばスムーズにいくこともあります。しかし、一般的に年齢が上がるとともに、うまくいく確率は低くなります。

複数飼い Topics "親和行動"

相性がいいと見られる「アログルーミング」&「アロラビング」知ってる?

「アログルーミング」は猫同士が毛づくろいすることで、「アロラビング」は体をスリスリすること。どちらも、親和行動で仲のいい猫同士にしか見られません。アログルーミングは成猫から子猫に対してなど、いってみれば“強いもの”が“弱いもの”に行います。一方、アロラビングは体の小さなメスが大きなオスに対してなど、“弱いもの”が“強いもの”に行うのが一般的。猫同士だと、オスからすることはないという説もあります。
撮影/栗林 愛

C 対面は時間をかけて慎重に行う

いきなり新しい猫をフリーにするのはNG

新しい猫の候補が決まったら、できればトライアル期間(お試し生活)を設け、相性を確認しましょう。その際、いきなり新しい猫を家で自由にさせると、先住猫は自分の縄張りに侵入されたと感じ、トラブルのもとに。対面〜フリーは正しいステップを踏んで、1〜2週間かけて慎重に行いましょう。
撮影/尾﨑たまき

\フリーまでのステップ/

1 別々の部屋で生活させる

猫が環境になれるまでに3日ほどかかるため、最初は2匹を別々の部屋で生活をさせます。この間に動物病院で感染症の有無の確認、ワクチン接種をすませます。

2 ケージ越しに2匹を対面させる

2匹が落ち着いていたら、新しい猫をケージ(もしくはキャリーケース)の中に入れて、ケージ越しに対面を。先住猫が嫌がって逃げたら、無理強いしないようにしましょう。

3 飼い主さん立ち会いのもと 同室でフリーにする

どちらも威嚇しなくなったら、飼い主さん立ち会いのもと、部屋の中で2匹をフリーに。どちらかが威嚇したら新入り猫をケージに戻し、少しずつ同室で過ごす時間を増やして。
飼い主さんは猫が増えると楽しそうだと思いがちですが、猫同士の相性が悪いと、猫の生活の質が下がってしまうかもしれません。安易な考えで複数飼いをしようとはせずに、先住猫の幸せを第一に考えてから検討するようにしましょう。
参考/ねこのきもち2019年12月号『考えたい! 複数飼いのQOL』(監修:「ペット問題行動クリニックBLISS」 獣医師 菊池亜都子先生
文/浪坂一
撮影/奥山美奈子、栗林 愛、尾﨑たまき
※この記事で使用している画像はねこのきもち2019年12月号『考えたい複数回のQOL』に掲載されているものです。
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