冬から春にかけての季節の変わり目は寒暖差が激しく、人だけでなく猫も体調を崩しやすい時期。今回は、目ヤニや鼻水、咳などの猫カゼの症状を和らげてくれるマッサージ方法をご紹介します。写真を見ながら実践してみてくださいね。
目ヤニや涙目の症状を和らげるマッサージ
猫カゼの症状は、目ヤニや涙目など、目に出やすいのが特徴です。そこで、まずは目の症状を緩和させるマッサージをご紹介します。
1.上まぶたをさする
はじめに、上まぶたの目頭側に親指を置き、目尻に向かってさすっていきましょう。飼い主さんの立つ位置は、猫の後ろ側でも正面からでもどちらでもOKです。
2.下まぶたをさする
下まぶたも同様に、目頭側から目尻に向かってさすります。まぶたの目頭側には、目ヤニや涙目などの症状を和らげスッキリさせるツボがあります。悪化しないよう、目の周りのツボを刺激してあげるとよいでしょう。
眼病予防のマッサージ
左右の目頭の間には、鼻涙管があります。上の写真のように、猫の目と目の間にあるツボを、親指と人差し指を使って軽くつまむように押してあげると、涙の通りがよくなるため、眼病の予防につながります。
鼻の通りをよくするマッサージ
続いて、鼻の通りをよくするマッサージです。猫カゼにかかると、人のカゼの症状と同じように鼻水が出る猫もいます。その際は、鼻筋にあるツボを押して鼻の通りをよくしてあげましょう。鼻筋を刺激することによって、鼻水や鼻づまりに効果が期待できます。写真のように片手をあごに添えてあげるとさすりやすくなります。
呼吸器系の症状を楽にするマッサージ
続いては、呼吸器系の症状を緩和させるマッサージです。くしゃみをしていたり、咳が出たりするときは、あごにあるツボを刺激することによって症状が軽くなります。
1.あごの下の皮膚を軽くつまむ
まずは、あごの下の皮膚を親指と人差し指で軽くつまみます。あごの真下の少し凹んだところにツボがあるため、そこを刺激することによって呼吸が楽になります。
2.頬の脇あたりを円を描くようにさする
続いて、親指と人差し指を開くようにして、頬の脇あたり(耳の下の頸部リンパ節)に向かって、円を描くようにマッサージしていくと、より効果がアップします。
猫カゼの症状を全般的に和らげるマッサージ
最後に、猫カゼの症状全般に効果的で、免疫力のアップも期待できるマッサージをご紹介します。
1.首の両脇に親指を当て、軽く押す
首の両脇には、猫カゼを予防してくれるツボがあります。まずは写真のように首に左右の親指を当て、軽く刺激します。
2.肩の中央に向かって徐々に指をずらしていく
次に、親指で軽く押しながら、肩の真ん中に向かって徐々に指をずらしていきましょう。この部分を刺激することによって、猫カゼの初期症状をまとめて緩和させる効果が期待でき、予防にもつながります。
マッサージは、猫がリラックスしているときや、自分から甘えてくるタイミングを見計らっておこなうのがポイントです。一度に10回くらいを目安として、無理なく試してみましょう。
参考/「ねこのきもち」2017年3月号『春先の不調に負けない体に!スプリングマッサージ』(監修:「アニマル・ケアサロン FLORA」医院長 日本ペットマッサージ協会理事 中桐由貴先生)
文/AzusaS