猫の名前に込めた思い…【渋ネコししまるさん】#5

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夢のようなししまるとの共同生活がスタートしました。

ししまるはこの時、生後6か月。人でいうと10歳ごろでしょうか。
出会ったころは大女優の樹木希林さんに似ていたししまるでしたが、この頃はもうそれほど似ていませんでした。

↑すっぽりはまっています。

Taco「『きりん』って呼んでたけど、このままでいいと思う？」

つま「う～ん…あんまり似てないよね」

ししまるは、まだ新しい環境になれず、隅っこ暮らしをしていました。

話は変わりますが、私は子どものころから猫と暮らしていました。
最初の猫はクロで、次の猫はトムといいました。

どちらの猫も私が名付け親でした。

クロは、私が小学2年生の時にやってきた黒猫でした。
名前の第一候補はアニメか漫画のキャラクターからとった『スーパー猫やん』でしたが、家族の頑張りもあり、第二候補のクロに決まりました。

トムは、私が20代前半の時に一緒に暮らしていた猫でした。
トムを迎え入れたとき、すでにジェリーという名前のハリネズミと暮らしていたので、大好きだったアニメ「トムとジェリー」から拝借し、トムと名付けました。

そんなわけで、名づけ親になるのも、ししまるで3回目。
紙を用意して、手際よく候補を挙げていきます。

元から古風な名前が好きな私たちは、あれこれ紙に書きだした候補の中から、いろいろ単語を組み合わせ、強く生きてほしいとの意味合いから「獅子」を、そしてその後ろに船につける「丸」を選び、『ししまる』と名付けました。

Taco「ほら、ハットリくんにでてくる獅子丸（ししまる）も大好きだったし、いい名前なんじゃない？」

つま「そうだね。いい名前だね。」

その後、藤子不二雄Ⓐ先生の「ハットリくん」に出てくる猫の名前は「影千代」で、獅子丸はちくわが大好きな犬の名前だということを思い出したのは数か月後のことでした。
それを知った私たちは「はははは」と乾いた笑いで見つめあった……かどうかは覚えていませんが、「あらためてよろしくね、ししまる」と、ししまるに声をかけたことははっきりと覚えています。

そしてこの連載を書きながら、隣で眠るししまるに「こんごともよろしく」と声をかける私たちなのでした。

今日の一枚「ねこ満月」↓

登場人物の紹介

Taco（たこ）プロフィール

東京在住の漫画家・イラストレーター・キャラクタデザイナー。
「ちいさな猫を召喚できたなら」「3匹のちいさな猫を召喚できたなら」「ぷっちねこ。」（徳間書店）など、好評発売中。「ちいさな猫を召喚できたなら」は重版後、韓国版も発売。今年は中国版とインドネシア版が出版予定。
現在、Web上では不定期に新作漫画を更新中。詳しくは以下のSNSへ。
・Instagram
　Tacoのインスタ： @tacos_cat
　ししまるのインスタ： @emonemon
・Twitter：@taco_emonemon