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パニックを起こして怪我をすることも!猫の「爪切りをしないことのトラブル」と「ケア方法」
この記事では、猫の爪切りをしないことのリスクや爪切りのコツなどについて、ねこのきもち獣医師相談室の獣医師が解説します。
猫の爪の仕組みは?
猫は爪のケアとして、自分で爪とぎをしたり、グルーミングの際に自分で爪をかじるなどの行動をします。
こういった行動によって、古く伸びすぎた爪の表面は薄くはがれるように自然に取り除かれ、その下から先端がきちんと鋭く尖った、ちょうどよい大きさの爪が現れる仕組みになっています。
猫の爪が伸びすぎているときの状態は?
- 猫が自らする爪のお手入れでは古い爪の表面がうまく取り除かれずに、爪が過剰に長く分厚くなってしまう場合
- 爪の先端が徐々に丸まってしまい、肉球のほうに巻いて伸びてしまっている場合
猫の爪のお手入れのポイントは?
猫の爪切りのケアは、猫にとって爪が伸びすぎている場合にだけ必要になるのではなく、愛猫の爪が「長さとしては過剰に伸びすぎてはいないものの、先端が鋭く尖っていることによって起きるアクシデントを避ける」といった目的もあります。
例としては、敷物やカーテンに尖った爪を引っ掛けてしまったり、家具や壁、または飼い主さんを尖った爪で傷つけてしまったりなどの状況が挙げられます。
爪が尖っていると気づいたときにケアしてあげよう!
猫の爪は、愛猫自身が行う爪とぎやグルーミングによって少しずつ尖った新しい爪に入れ替わる仕組みになっていますが、それぞれの指ごとに入れ替わるタイミングには差があります。
特に爪切りの間隔などは定めず、尖った爪に気づいたときに、その都度さっとケアをしてあげるとよいでしょう。
猫の爪を伸ばしすぎることで起こるトラブルは?
鋭く尖った爪によって起こるアクシデントについては、敷物やカーテンなどに引っ掛けた爪が取れないことで愛猫がパニックになり、無理に取ろうと暴れて爪が割れたり、根元から剥がれて爪が取れてしまう事故につながる場合があります。
猫の爪切りのコツは?
猫の爪切りは、まずは「指の先端の皮膚のすき間にしまわれている爪を出させる」というテクニックが必要になるため、猫も人も、ある程度の慣れや練習が求められます。
まずは足先を触られることに慣れさせよう
練習だからと猫が嫌がるほど熱心にしすぎるのは、かえって受け入れにくくなるのでおすすめしません。
愛猫が足を触られるのに慣れてきたら、皮膚のすき間から爪を出す練習をしよう
この練習をすることで、飼い主さんも猫の指先や爪の仕組みを理解しやすくなると思います。猫が嫌がらないよう気をつけながら、褒め言葉やおいしいものを併用して練習しましょう。
ここまでできるようになったタイミングで、爪を出した猫の指先に爪切りの器具をそっとあてがう練習をするのもおすすめです。
愛猫が触らせてくれるようになったからと安心し、続けていきなり実際に爪を切ってしまうと、器具そのものに驚いてしまい、受け入れなくなってしまう場合があります。
爪切りの器具を指先にそっとあてがう練習をすることで、器具そのものにも慣らしてあげるとよいでしょう。
爪切りの器具に慣れたら、爪を切ってみよう
爪切りのケアは、できるだけ短時間で時間をかけすぎないことが大切です。まずは先端が尖っている爪など、どれか1~数本だけ切るような、ごく短時間のケアから行いましょう。
猫が嫌がらないよう気をつけて、終わったらおいしいものを与えながらたくさん褒めてあげたり、ご褒美として好きな遊びを5分程度してあげるのもよいでしょう。
練習をしても猫の爪切りが難しい場合は?
また、こうすることで猫が隠れている気持ちにもなりやすくなるため(猫としては不満のある状況ではあると思いますが)、ある程度は爪切りのお手入れを受け入れてくれる場合があります。
こうした工夫をしてもどうしても難しいなら、それ以上の無理はせず、かかりつけの動物病院などで定期的にカットしてもらうなど、プロの手を借りるのもひとつです。ぜひ相談してみてくださいね。
※写真は「いぬ・ねこのきもちアプリ」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
取材・文/sorami
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