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環境や付き合い方が影響する!『甘えん坊猫』になる要因3つ

猫は人やほかの動物に求めないイメージがありますが、飼い猫を見るといつも飼い主さんに甘えている猫も多いようです。どんなふうに育つと、甘えん坊猫になるのでしょう。遺伝、環境、年齢の側面から、猫が甘えん坊になる原因について帝京科学大学准教授の加隈良枝先生に教えていただきました。

原因① 親猫の性格

見つめるエキゾチックショートヘアの男の子
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫が甘えん坊に育つ要素として、親猫の性格が影響するといわれています。

猫の場合、「人懐っこい」「人見知りする」などの性質は、とくに父猫の性質を遺伝的に受け継ぎやすいことがわかっています。また、育てている母猫が人に甘えるタイプであることも影響を与えます。母猫が人に甘える様子を見た子猫は、「甘えることが当たり前」「いいこと」と学習する機会が増えるからです。

ちなみに、愛猫が人に対して友好的な甘えん坊になると、来客や受診で知らない人と関わる必要が出た場合にストレスなく過ごせるでしょう。

原因② 子猫時代の人との関わり

おねだりする日本ネコの女の子
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
甘えん坊の猫に育てるためには、子猫時代の人との関わりも大切です。

甘えん坊になる猫には、人に対して物怖じせず、安心してアプローチできる素地があるといえます。それが形成されるのが子猫時代です。とくに社会化期と呼ばれる時期は、環境全体から大きな影響を受けます。

子猫時代からいろいろな人と触れ合う機会をたくさん作ることで、成猫になっても、多様な状況や相手を寛容に受け入れやすくなるでしょう。相手を受け入れることができて、初めて安心して相手に甘えられるのです。

原因③ 関わる人の対応

見つめるラグドールの男の子
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
人見知りする猫でも、「自分が好きなものを人が提供してくれる」と学習すると、人好きになりやすいです。そのため、人の対応によって、甘えん坊猫に育てることもできるのです。

おもちゃで遊ぶ、ゴハンを与えるなどの機会を増やしましょう。最初は無理をせず、「大きな動きをする」「大きな声を出す」「急に近づく」などの行動を避け、猫のペースで近づいてくるのを待ちます。
猫が興味をもてるようにおもちゃやフードを人の近くに置いたり、少し動かしてそそったりするのも有効。猫が警戒を緩めてくれるでしょう。

原因④ 感覚能力の衰え

寝転がるMIXの男の子
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
年月の経過が猫を甘えん坊にすることもあります。ひとつは人好きにさせるアプローチを積み重ねた結果で、甘えん坊になることもありますが、もうひとつの原因として老化が影響するといわれています。

感覚能力が衰えて不安傾向が高まると、同じ場所にいることが増え、それがたまたま飼い主さんのそばであることも。また、実際に飼い主さんのそばで安心したい気持ちが強まっている場合もあるでしょう。

逆の場合は、認知機能が衰えている可能性も……

前述した状況と逆に、年をとって甘えなくなったと感じる場合は、認知機能が低下している可能性も考えられます。認知機能が衰えると、挨拶などの習慣を忘れてしまうことがあるようです。
猫が甘えん坊になる原因は、その猫の性質だけではなく人との関わり方や加齢も影響することがわかりました。愛猫にもう少し甘えてほしいと思う場合は、日頃の接し方を変えてみましょう。
お話を伺った先生/加隈良枝先生(帝京科学大学生命環境学部アニマルサイエンス学科准教授)
参考/「ねこのきもち」2021年6月号『あなたに可愛がってほしいからあの手この手で♡ 甘えん坊な猫たち』
文/こさきはな
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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