冬場は寒さやイベント時の誤食、来客によるストレスなどで猫の体調が崩れがち。いざというときに愛猫をスムーズに動物病院に連れて行けるよう準備しておくことはとても大切です。
今回は獣医師の山本宗伸先生に、通院時の必須アイテム「キャリーケース」に猫を慣れさせる方法を教えていただきました。
通院にキャリーケースは必須
愛猫を動物病院へ連れて行くには、キャリーケースに入れることが必須。 しかし、いざそのときになると、愛猫の激しい抵抗にあうという飼い主さんも多いよう。スムーズに猫をキャリーケースに入れるためのポイントを解説します。
ふだんから愛猫をキャリーケースに慣らしておけば、いざというときにも慌てずに、スムーズに通院できるでしょう。
愛猫をキャリーケースに慣らそう!
ここからは、愛猫をキャリーケースに慣らす方法を具体的に解説していきます。
キャリーケースを愛猫の好きな場所へ置く
キャリーケースを動物病院へ行くときだけ出すと、キャリーケースを見るだけで警戒してしまうコもいます。日頃からキャリーケースを愛猫の好きな場所に置いておき、慣れさせましょう。
キャリーケースを置き開放しておく場所は、暗い場所や高い場所(不安定な場所はNG)、冬なら暖かい場所、夏なら涼しい場所など、愛猫が自分から入ってくれそうな場所を選びます。
ベッドや猫ハウスとして使えるように、中にタオルなどを敷いてあげると愛猫も入りやすくなるでしょう。ブランケットなどをキャリーケースにかけておくと、目かくしや遮音効果も期待できる隠れ家にもなります。
キャリーケースを愛猫の“好きな場所”にする
愛猫の好きなおやつや遊びを利用して、キャリーケースへ誘導します。愛猫が中に入 っているときにもおやつを与えたり、遊んだりしましょう。「キャリーケースの中は楽し い」と思うようになります。
おもちゃは“じらし”ながら動かす
じゃらしおもちゃは“じらし”ながら動かすと猫が注目しやすくなります。
キャリーケースの中を「楽しい」と思える場所に
蛇が這ったり、鳥が飛び立つようにおもちゃを動かして猫を楽しませて!
診療以外でも動物病院を利用しよう
猫が動物病院を嫌うのは、そこが不慣れな場所で、行くたびに知らない人に拘束されたり、嫌な治療を受けたりするからです。
診療以外でも、日頃から積極的に動物病院を利用しておけば、「動物病院のことを身近に感じられるのでは?」と山本先生。
耳掃除や爪切り、毛玉除去などの日常的なお手入れや、猫の飼い方の相談、健康診断、予防接種など、病気やケガ以外でも動物病院は利用できます。愛猫をキャリーケースに慣れさせることと並行して、動物病院の積極的な利用も検討されてみてはいかがでしょうか。
いざというときに慌てなくてもよいように、ふだんから愛猫のキャリーケースへの苦手意識を取り払っておきましょう。
お話を伺った先生/山本宗伸先生(猫専門病院Tokyo Cat Specialists院長 国際猫医学会ISFM所属)
参考・写真/「ねこのきもち」2021年3月号『病気でなくても!「連れて行く」が長生きにつながる 動物病院へ行こう!』
文/藤真もとみ
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と一部写真に関連性はありませんので予めご了承ください。