猫と暮らす
UP DATE
愛猫が『喘息』 飼い主が気を付けるべきこと
今回は「喘息」の愛猫の飼い主さんが気を付けるべきことは?といった疑問を取り上げます。
重本 仁先生王子ペットクリニック院長(東京都北区)
刺激物によって気管支が収縮して発作が起きる
発作が起こると、ひどくせき込んだり、ゼーゼーと苦しそうな呼吸(喘鳴)をしたりします。1回の発作は短時間で治まることもありますが、症状が長く続いたり、1日に何回も繰り返すことも。適切な治療をして発作の症状を軽くし、できるだけ発作を起こしにくくする対応が必要です。悪化してしまうと呼吸ができなくなり、命に関わります。
人と違い、健康な猫は基本的にせきをしません。猫が頻繁にせきをしていたら生理現象と思わず、動物病院で受診をして、早期に治療を始めることが大切です。
・せき込む
・息をするときにゼーゼー、ヒューヒューと音がする
飼い主さんからの疑問「そこが知りたい」①
1才の頃、たんがからんだような大きな咳が30秒くらい見られ…。
その様子を動画に撮って獣医さんに見せると、喘息ということで飲み薬が処方され、わりとすぐに症状は見られなくなりました。
その後、再発はしていませんが、飼い主が日頃から気を付けることはありますか?
栃木県 N・Sさん
ゆずくん(オス・7才/アメリカンショートヘアー)
※喘息と診断されたのは1才当時。
こまめな掃除で刺激物を除去し、きれいな空気を保つことが予防になります
それには発作の原因となる刺激物を除去し、できる限り室内の空気をきれいに保ち続けること。具体的には、飼い主さんは室内でタバコを吸わない、こまめな掃除でハウスダストを一掃する、空気清浄機を使用する、定期的にエアコンフィルターを清掃する、などを心がけてください。
飼い主さんからの疑問「そこが知りたい」②
家に迎えてすぐせきをするようになり、やがてヒューヒューと喘鳴も…。
検査しもらうと喘息でしたが、1才前だったので「極力、薬は使わないでいきましょう」と獣医さん。
それ以来、少しでもせきが気になれば受診して、自宅での投薬はせずに状態は安定していますが、シニアになると悪化するものですか?
埼玉県 Y・Nさん
Weissちゃん(メス・6才)
※喘息と診断されたのは9カ月齢当時。
加齢とともに、喘息の症状が悪化する可能性はあります
個体差はありますが、一般的に年齢とともに体力や免疫力は低下するため、病気のリスクは上がっていくもの。喘息に関しても、加齢とともに悪化していくということは充分に考えられます。これまで通り、せきをしていたら早めに受診をするほか、シニア期に入る7才からは年に2回、健康診断を受けると安心です。
お話を伺った先生/重本 仁先生(王子ペットクリニック院長)
参考/「ねこのきもち」2022年2月号『ねこに多い病気、そこが知りたい!』
文/SAY
イラスト/はなさきロージー
※この記事で使用している画像は2022年2月号『ねこに多い病気、そこが知りたい!』に掲載されているものです。
UP DATE