猫と暮らす
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猫も「花粉症」になる! 気になる症状や対策を獣医師が解説
人と同じように、猫も花粉症になるのでしょうか?
【調査】愛猫は「花粉症」だと思いますか?
今回ねこのきもちWEB MAGAZINEでは、飼い主さん248名に「愛猫は『花粉症』だと思うか」アンケート調査を実施。すると、飼い主さんの15%が該当する結果になりました。
そこで、飼い主さんたちに「愛猫が花粉症だと感じる理由」について聞いてみると、下記のような回答が寄せられました。
くしゃみをする
- 「春先になるとくしゃみを連発するから」
- 「春になるとクシャミをしたり、目を擦ったりするから」
- 「スギ花粉が多く飛散している時期だけクシャミをよくしていたから」
- 「春先になると、急にクシュンクシュンとくしゃみをするようになる。花粉の時期が終わると治る」
- 「花粉症の私がくしゃみをする日に、よくくしゃみをします」
- 「私も花粉症や鼻炎があるのですが、私がくしゃみしたりすると同じタイミングで、1匹の猫もくしゃみをするので」
- 「花粉症の私と同じときにくしゃみをする」
- 「鼻水、涙目にはなっていないが、くしゃみが多くなった気がする」
鼻水や目やにが出る
- 「鼻水がいつも出ていて、目やにも酷いため」
- 「目やに、鼻水、くしゃみが出ている」
- 「花粉が飛び始める頃からくしゃみしたり、目やにが多くなるので」
愛猫が花粉症だと思う理由はほかにも
- 「涙とくしゃみ。鼻をプスプス鳴らす」
- 「花粉症かわからないが、最近鼻が詰まっている」
- 「時々咳をしているから」
- 「痒がってるような…よく目をかいてます。涙や目ヤニはないですが。あとクシャミもたまーにしてるので、花粉症かな?と思いました」
- 「今年に入ってからくしゃみが止まらず、病院で処方されたアレルギーのお薬を飲んでよくなりました」
- 「花粉の時期になると、くしゃみが増えてるような気がする。鼻の濡れ具合が普段よりひどい感じがする」
- 「私たちが花粉症で、目や鼻に症状が出ているときに外の風に当たると、同じように鼻水が出ているから。動物病院でも初めは猫風邪ということで治療していたのですが、時期によって鼻水がよく出るので、アレルギー持ちかと言われています」
【獣医師解説】猫の花粉症とは?
くしゃみや鼻水などの症状から「花粉症ではないか?」と感じる飼い主さんがいましたが、実際に猫の花粉症とはどのような症状が見られるものなのでしょうか?
今回、ねこのきもち獣医師相談室の白山さとこ先生が解説します。
今回、ねこのきもち獣医師相談室の白山さとこ先生が解説します。
猫の花粉症の症状とは?
——猫が花粉症になると、どのような症状が見られますか?
白山先生:
「猫の花粉症では、人と同様にくしゃみや鼻水、涙、目やになどの症状のほか、皮膚がかゆくなるなどの症状が見られます。ひどい場合には、鼻や目の粘膜やのどが腫れ、食欲や元気がなくなる場合もあります」
「猫の花粉症では、人と同様にくしゃみや鼻水、涙、目やになどの症状のほか、皮膚がかゆくなるなどの症状が見られます。ひどい場合には、鼻や目の粘膜やのどが腫れ、食欲や元気がなくなる場合もあります」
——花粉症になりやすい猫には、傾向が見られるのでしょうか?
白山先生:
「食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患を持っている猫では、花粉症を含め、ほかのアレルギー症状を併発しやすい傾向があります。
また、花粉が絡まりやすい長毛種の猫も花粉を取り込む機会が増えてしまうため、花粉症にかかりやすいとされています」
「食物アレルギーやアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患を持っている猫では、花粉症を含め、ほかのアレルギー症状を併発しやすい傾向があります。
また、花粉が絡まりやすい長毛種の猫も花粉を取り込む機会が増えてしまうため、花粉症にかかりやすいとされています」
花粉症と猫風邪の違いは?
——猫の花粉症の症状は、猫風邪の症状とも似ているのではないかと思います。それぞれ見分ける方法はありますか?
白山先生:
「初期の症状からは区別が難しいこともありますが…
「初期の症状からは区別が難しいこともありますが…
- 鼻汁、涙、目やにの色。透明な鼻汁(涙)が多い場合は花粉症、黄色〜緑色に濁った鼻汁(目やに)の場合は猫風邪の可能性が高い
- 症状の発現に季節性(春先など)がある場合は、花粉症の可能性が高い
- これまで猫風邪の既往があるかどうか
- 飼育環境(完全室内飼い or 外に出るか)
などといったことによって、見極めることが多いでしょう」
花粉症と猫風邪の治療法は?
——一般的に、花粉症と猫風邪では、それぞれどのような治療が必要になるのでしょうか?
白山先生:
「花粉症の場合は、アレルギー症状を抑えるために抗ヒスタミン剤やステロイド剤を使うのが一般的です。
一方、猫風邪の場合は、細菌の二次感染を抑えるための抗生物質や、結膜炎に対しての目薬などが処方されます。
それと同時に、猫風邪では栄養価の高い食事や室内の温度や湿度を管理し、体力と免疫力をサポートしていきます。免疫力をサポートするインターフェロンの投与で治療することもあります」
「花粉症の場合は、アレルギー症状を抑えるために抗ヒスタミン剤やステロイド剤を使うのが一般的です。
一方、猫風邪の場合は、細菌の二次感染を抑えるための抗生物質や、結膜炎に対しての目薬などが処方されます。
それと同時に、猫風邪では栄養価の高い食事や室内の温度や湿度を管理し、体力と免疫力をサポートしていきます。免疫力をサポートするインターフェロンの投与で治療することもあります」
猫の花粉症の対策は?
——今の時期、花粉によるアレルギー症状が出ている猫もいると思いますが、飼い主さんができる対策はありますか?
白山先生:
「まずは、猫が花粉を取り込まないように注意しましょう。たとえばですが…
「まずは、猫が花粉を取り込まないように注意しましょう。たとえばですが…
- 室内の掃除をこまめに行う
- 飼い主さんは帰宅時に玄関で花粉を落とし、室内にできるだけ花粉を持ち込まないようにする
などといったことができているか、見直してみましょう。また、室内では空気清浄機を使用したり、洗濯物を部屋干しにしたりするのも効果的です。
さらに、日々のこまめなブラッシングで、毛についた花粉も落としてあげましょう」
さらに、日々のこまめなブラッシングで、毛についた花粉も落としてあげましょう」
人だけでなく、猫も花粉症に悩まされることがあるようです。外から花粉をできるだけ持ち込まないような工夫をしたり、室内を清潔に保つなど、飼い主さんはぜひ対策をしてみてください。
また、愛猫に何らかのアレルギー症状が出ている場合には、動物病院を受診するようにしましょう。
また、愛猫に何らかのアレルギー症状が出ている場合には、動物病院を受診するようにしましょう。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・白山さとこ先生)
※写真は「ねこのきもち投稿写真ギャラリー」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
取材・文/紺野ユウキ
※写真は「ねこのきもち投稿写真ギャラリー」にご投稿いただいたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください
取材・文/紺野ユウキ
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