猫と暮らす
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猫のおしっこの病気を経験した飼い主は約5割も!気づきやすい症状は?
※2020年8月実施「ねこのきもちアプリ」内アンケート調査(回答者数 400人)
おしっこの病気にかかりやすい猫の傾向
おしっこの病気のかかりやすさに、年齢や性別は関係する?
「猫はとても濃い尿をする動物ですが、加齢とともに薄くなってくることがあります。薄くなった尿に細菌が繁殖しやすくなるため、シニア猫のほうが膀胱炎(ぼうこうえん)などを起こしやすい状況にあるといえるでしょう。
『かかりやすさ』とは少しズレてしまいますが、オスのほうが陰茎の部分で尿道が細くなるので結石(けっせき)などが詰まりやすく、閉塞(へいそく)を起こしやすい傾向があります」
年齢や性別に関係なくおしっこの病気にかかる心配がありますが、シニア猫やオス猫は、とくに注意したい病気があるようです。
病気に気付いたきっかけ
「トイレを行ったり来たりして尿が出ない」
「お漏らしをする」
「トイレに入って、なかなか出られない」
「血尿が出た」
「毛がなくなってしまった」
「食欲不振」
「ぐったりして元気がない」
「嘔吐する」
排泄の様子や排泄物の異変のほかに、被毛や食欲、元気さに異変を感じた飼い主さんもいるようです。
被毛や食欲、元気さに影響するのはなぜ?
「例えば膀胱炎などにかかると、人でもよくいいますが、下腹部に強い違和感を覚えます。その結果、その部分を過剰にグルーミングするようになり、脱毛を起こしてしまうというのがよくあるかと思います。
また、強い炎症や結石などによって尿をうまく出せなくなると、急性の腎不全(じんふぜん)を起こしてしまうので、食欲不振や嘔吐といった症状が出てくるでしょう」
診断後の治療
「抗生物質の注射」
「食事、生活スタイルの変更」
「皮下輸液」
「飲み薬による治療」
「カテーテルで石を排出」
薬による治療のほかに、食事や生活スタイルの変更が必要になった猫もいるようです。
食事や生活習慣の見直しが必要になるケースは?
「結石ができやすい体質であることがわかった場合、食事療法がメインの治療法になってきます。そのほか、繰り返す膀胱炎などの原因としてストレスの関与が疑われる場合なども、それに対応した食事を推奨するケースがあります」
治療が長期化するケースは?
「膀胱炎や結石などの一般的な病気でも、繰り返しなってしまうケースがどうしてもあります。その場合は周りの環境などをひとつずつ見直して、原因として疑われるものを排除したり、さまざまな食事を利用してコントロールを狙ったり、菌などがしつこく出てしまう場合は菌の種類を調べるなどして、対処法を状況に応じて選択していく形になります」
取材・文/小崎華
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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