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怒られた猫はどんな気持ち? 猫を叱るしつけに効果がない理由

猫がイタズラや好ましくない行動をしたときは、どうやってダメだということを伝えていますか? 突然のできごとに、つい怒ってしまう飼い主さんも多いかもしれませんが、そのしつけは猫に全く届いていない可能性が。猫に怒ることが無駄な理由を、ねこのきもち獣医師相談室の原駿太朗先生に教えていただきました。

猫に怒ることが無駄な理由

座るMIXの男の子
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫が好ましくない行動をしたときに飼い主さんが「叱る」「声を出す」「抱っこして止める」といった派手な反応をすると、猫は飼い主さんがかまってくれたことを嬉しく思い、その行動を繰り返すようになります。同じ行動を繰り返させないためにも、猫が困った行動をしたときは無視を徹底し、静かにやり過ごすほうがいいでしょう。

怒られた猫はどんな勘違いをするの?

遊ぶMIXの女の子
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

いけない場所での爪とぎを抱きかかえて止め、「ダメ」と叱る

してはいけない場所で爪とぎをするたびに、その場から引き離して「ダメ」と叱る行為は、飼い主さんは叱っているつもりでも、猫は飼い主さんが抱っこして話しかけてくれていると勘違いすることが多いです。このまま叱り続けると、怒られるたびに猫が喜んで爪とぎを繰り返す可能性があるので、逆効果になるでしょう。

手や足を噛んだときに「痛い」「ダメ」と反応する

噛まれた痛みで反射的に「痛い」と反応したり、振り払おうとしたりしてしまいがちですが、猫からすればそうした行為は遊びのように映ります。一緒に遊んでくれていると勘違いするしつけを繰り返すことは、噛みグセがエスカレートする原因になるでしょう。
また、「ダメ」といって叱るのも、猫は遊びの相手をしてもらっていると勘違いします。大きな声を出すことで、猫が余計に興奮したり、不安や恐怖などのストレスを発散させるため、さらに噛んできたりするおそれもあるでしょう。

困った行動を止めさせるには?

タワーにのぼるMIXの女の子
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
爪をとぐ、噛むといった行動は、いずれも猫の本能的な行動なので、こうした行動をゼロにすることは不可能でしょう。猫が発散できる場所を用意し、困った行動の原因となるストレスを感じないよう環境を整えていくことが、一番の解決法になります。

してはいけない場所での爪とぎを止めさせたい場合は、その場所の近くに爪とぎ器を置いて、欲求を満たしてあげましょう。寝床や玄関などのマーキングしやすいエリアにも爪とぎ器を複数置くことで、困った爪とぎを減らすことができます。
また、人の手や足を噛むのを止めさせたい場合は、噛まれても反応せずその場を離れ、噛んでもいいことが起こらないと学習させましょう。

好ましい行動するように仕向けるのも◎

食後のMIXの男の子
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫はごほうびが強い動機づけとなり、困った行動ではなく、好ましい行動をしたほうがいいと学習します。抵抗せずにブラッシングさせてくれたときや、上がった場所から下りてくれたときなど、好ましい行動をしたときにごほうびを与えることで、飼い主さんのしてほしい行動を促せるでしょう。
猫にダメなことを教えるためには、猫の立場になって考えることが大切です。遊んでくれている、かまってくれていると勘違いされないよう、猫が困った行動をしたときほど冷静に対応していきましょう。好ましい行動を増やしていくことも、しつけの助けになるでしょう。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・原駿太朗先生)
参考/「ねこのきもち」2020年6月号『正しい対応、できてますか? クイズでチェック 猫の困った行動、そのときどうする?』
   ねこのきもちWEB MAGAZINE『叱るのは逆効果!? 家具の爪とぎ、噛む・ひっかく…困った猫の行動のやめさせ方』
文/小崎華
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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