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人との違いは? 知っておきたい猫の「がん」 診断に時間がかかることも

愛猫の命に関わる病気、がん。実は、猫が発症しやすい病気のひとつだといわれています。いざというときのために、がんについて知っておいて損はありませんよね。今回は、がんの症状や年齢における発症リスクなどについて、獣医師の重本仁先生にお話を伺いました。

がんとはどういう病気?

まったりとくつろぐ猫
Kamila Kozioł/gettyimages
がんとは、体内にできる悪性の腫瘍のことです。人のがんと同じように体のさまざまなところにでき、大きくなったり全身に転移したりするため、進行すると命に関わります。

主な症状は以下のとおりです。
・体にしこりやできものができる
・食欲の低下と、体重の減少
・下痢や嘔吐が続く

治療方法もがんの種類や病状によって違いますが、腫瘍の切除を行う外科手術、腫瘍を小さくするために行う放射線療法、抗がん剤などの薬を使用する化学療法が一般的です。

シニア猫のほうががんの発症リスクが上がる

頭を撫でられる猫
krblokhin/gettyimages
基本的に、高齢になるにつれてがんの発症リスクは上がります。
中でも血液のがんである「リンパ腫」は、8~10才頃から発症する猫が増える傾向に。内臓だけでなく、皮膚やリンパ節などあらゆる部位に症状が現われるため、日頃からスキンシップを欠かさず、指で全身を触りながらしこりなどの異常がないかチェックする習慣をつけましょう。

また、がん細胞の増殖によって、体重が急激に減少することもあります。月に1回程度は体重計で愛猫の体重をチェックし、前回と比べて10%以上体重が減少していたら、すみやかに動物病院を受診しましょう。

がんは、健康診断で発見できるケースも少なくありません。愛猫がシニアになったら、半年に1回程度は健康診断を受けるようにしてくださいね。

がんと診断されるまでには時間がかかる場合がある

飼い主に撫でられる猫
kaorinne/gettyimages
動物病院での診察でがんの疑いがある場合は、血液検査やレントゲン・超音波検査、状況によっては細胞診検査やCT検査など、さまざまな検査を受ける必要があります。

細い針で細胞を採取して検査をする細胞診検査は、有効な結果が1回で出ず、複数回検査を行わなければならないケースも。病気や病状によって必要な検査が異なり、結果が出るまで時間を要する検査もあるため、正確な診断が出るまで一定期間待たなければならない場合もあるのです。
がんは怖い病気ですが、状況にあわせて治療を行うことが可能です。早期発見に努め、もし愛猫ががんを発症した場合は、獣医師と相談して適切な治療を受けさせてあげましょう。
お話を伺った先生/重本仁先生(王子ペットクリニック院長)
参考/「ねこのきもち」2021年2月号『ねこに多い病気、そこが知りたい!』
文/東里奈
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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