猫と暮らす
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知っておきたい! 猫から猫へうつる病気、猫から人へうつる病気
今回は、猫の感染症について獣医師の齊藤邦史先生にお話を伺いました。
感染症とは?
また、猫が感染症を患ったとしても、必ず明確な症状が出るわけではありません。はっきりとした症状が現れない不顕性感染(ふけんせいかんせん)の場合は、愛猫が感染したことに飼い主さんが気付けず、知らぬ間に感染を拡げてしまうこともあるのです。
考えられる感染経路は?
接触感染
すでに感染している猫が排出した体液や汚物、吐しゃ物などへの接触のほか、感染している猫が使用した食器やおもちゃなども感染源になるため、注意が必要です。
飛沫感染
主な感染症の種類
猫から猫にうつる感染症
発熱や鼻水など、人の風邪と似た症状が出る猫カゼ。免疫力が低い子猫が感染すると、重症化しやすいのも特徴です。
ウイルスが造血器官に侵入し、細胞を破壊していく病気です。再発すると命に関わることもある怖い病気ですが、ワクチン接種で予防をすることができます。
目の粘膜に寄生して増殖し、目が充血したり目ヤニが出たりといった症状が現れる猫クラミジア。人から猫にうつることもあるため、飼い主さんも外から帰ったら手をしっかり洗うなどして、予防を心がけましょう。また、こちらもワクチンで予防が可能です。
猫から人へもうつる病気
真菌が原因で発症し、感染すると毛が抜けたりフケが出たりする猫カビ。人に感染すると皮膚に紅斑が現れたり、強いかゆみが生じたりするため、愛猫が感染してしまった際は飼い主さんも注意しましょう。
ミミヒゼンダニが猫の外耳に寄生し、炎症を起こす病気です。人にうつった例はほとんどありませんが、もし人に感染しても、一時的にかゆみが出る程度だといわれています。
日頃から予防に努め、もし感染してしまった場合は速やかに感染経路を断ち、動物病院で治療を受けましょう。
参考/「ねこのきもち」2020年12月号『発症のしくみがイラストでわかる! 図解「うつる」「再発する」病気』
文/東里奈
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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