猫と暮らす
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猫にも大切な「尿検査」。でもどうやって採尿する?みんなの工夫を聞いてみた
動物病院での定期健診などで、愛猫の尿検査を受けたことのある飼い主さんもいるでしょう。その際に愛猫のオシッコを持って行く必要がありますが、みなさん簡単に採尿できるものなのでしょうか…?
【調査】愛猫の「採尿」をしたことがある?
今回ねこのきもちWEB MAGAZINEでは、飼い主さん271名に「愛猫の尿を、検査などのために『採尿』しようとしたことがあるか」アンケート調査を行いました。すると、飼い主さんの43%が該当する結果に。
【調査】愛猫の採尿は大変だった?
また、愛猫の採尿をしたことのある飼い主さんに対して、「採尿は大変だと感じたか」もアンケート調査を行いました。その結果、飼い主さんの65%が「大変」だと実感しているようです。
【体験談】愛猫の採尿は何が大変なの?
では、愛猫の採尿の大変さを感じている飼い主さんは、実際にどのような方法で採尿を行っているのでしょうか。寄せられた回答を紹介します。
- 「トイレに入るのを見てお皿をねじ込む。いつトイレに行くかわからないのと、皿が入らない角度でされたとき困る」
- 「多頭飼いなので、シートを外すとどちらがトイレしたのかわからない。タイミングの良い時間にしてくれない」
- 「獣医師に教えてもらったトイレシートを裏返しての採尿。採尿したらすぐに検査をお願いしたいのに、なかなか出してくれない」
- 「システムトイレを使用したが、採尿できず、オペのときに採尿してもらった」
- 「猫砂の下にラップを敷いています。猫砂も固まらず粉が出にくい紙タイプのものにかえました。当たり前ですが、こちらが狙ってる時間にしてくれるわけがなく、『だいたいこの時間くらいかな?』という時間よりも早めに準備して、それから目が離せなくなります(笑)」
- 「トイレに入ってしてる最中に、お尻のほうからおたまを入れて採ってます。本人がトイレに行くタイミングでしか取れないのと、時々猫砂が入ってしまうときもある」
- 「お弁当用の小さいカップを割箸につけておたまのような感じにして採尿しましたが、お尻を下にくっつけておしっこするコは難しいと思います」
- 「病院から渡された棒の先にスポンジが付いてる物で採取するが、オシッコにちゃんと当たってる確率が低い」
- 「システムトイレのシートを取り除いておしっこを待つだけですが、シートを取り除いていることに気づいて、トイレ前にシートをちゃんと敷くように訴えます」
- 「ビニール袋。採尿する際は大変ではないが、採尿する前が大変。猫、人、病院とタイミングが合わないととれない…12時間内だから夜早めの尿はとれない…朝方だと人の方が気づかない」
- 「座るときにコットンをそっと入れるときに、気づかれないようにするのが大変」
- 「紙コップを切って、底に割り箸をテープで付けて採尿器を作りました。トイレでオシッコをするのを待ち構えてトイレポーズをとったときに、素早く採尿器をお尻にセットすると、とても嫌がってなかなかオシッコをしてくれなかった」
- 「排尿中に近寄るとしないので、病院に相談したら猫砂を少なくしたら…とアドバイス頂きましたがダメで、結局採尿できたことがありません」
- 「固まる猫砂を使っているので難しい。固まらず下の受け皿に落ちるタイプのトイレに変えようと試みたが、使ってもらえなかった。獣医から猫砂の上に食品用ラップフィルムを敷くようにすすめられたが、まだ試したことがない」
【体験談】採尿は「大変だと思わない」という飼い主さんが実践している方法は?
一方で、愛猫の採尿は「大変ではない」という飼い主さんたちにも、実際の採尿方法について聞いてみました。
- 「平置き型のトイレにしているので、トイレに行くタイミングがわかれば、ウロキャッチャーで簡単に採尿できる」
- 「うちの猫は毎日明け方にトイレに行くので、寝る前にシステムトイレの吸水シートを外しておけば、朝イチの尿がトレイに溜まっている」
- 「お玉を使って採尿しています。おしっこが始まってからお玉をセットするのがポイントです。おしっこが終わるまでは動かないので、意外とラクです」
- 「デオトイレを使ってるのでシート外すだけで簡単に採尿できます」
- 「ペットシート派なので、シートを裏返しにすれば簡単に採尿できます」
- 「ウチは普段から猫砂を使わずペットシートを利用してるので、排尿のタイミングでシートをそっとズラし、尿が吸収されないようにしてトイレに溜める」
- 「システムトイレなので、ラクに採尿できます。採尿するときはトイレ砂は交換し、キレイな状態にします」
- 「トイレの近くに使い捨てのプリンカップを常時置いておき、愛猫がトイレに行ったらすぐお尻の下にカップを置き、採尿しています。幸い人がそばにいてもトイレをしてくれるので、排尿の時間さえ把握していればラクかも…」
なかには、飼い主さん自身で採尿が難しいため、「動物病院でお願いしている」という回答も見られました。
【獣医師解説】猫の採尿の方法と、尿検査の重要性について
猫の採尿方法について、どのような手段がやりやすいのでしょうか。猫の採尿について、ねこのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生が解説します。
岡本先生:
「愛猫の採尿に苦戦している飼い主さんもいるようですね。比較的、採尿しやすい方法としては…
「愛猫の採尿に苦戦している飼い主さんもいるようですね。比較的、採尿しやすい方法としては…
- ペットシーツのビニール面を上にしておく
- システムトイレの受け皿にラップを敷く
- 猫砂の上にラップを敷く
などを試してみるとよいかと思います。または、動物病院で採尿棒を処方してもらうのもよいでしょう」
猫の尿検査でわかることは?
岡本先生:
「採尿が難しいなどの理由で愛猫の尿検査を受けさせられない飼い主さんもいるかもしれませんが、尿検査はとても重要な検査です。たとえば…
「採尿が難しいなどの理由で愛猫の尿検査を受けさせられない飼い主さんもいるかもしれませんが、尿検査はとても重要な検査です。たとえば…
- 石や砂になる前の結晶(尿石症)
- 初期の潜血反応(膀胱炎)
- 尿比重の低下(初期の腎機能低下)
など、泌尿器・腎疾患の初期症状は尿検査でしか見つからないものも多いです。
泌尿器・腎疾患は、症状が進行しないと目に見えた症状として出てこないことも多いです。若くて健康な猫でも年に1回、7才以上の猫は半年に1回は健診とともに尿検査をしておくことがおすすめです」
泌尿器・腎疾患は、症状が進行しないと目に見えた症状として出てこないことも多いです。若くて健康な猫でも年に1回、7才以上の猫は半年に1回は健診とともに尿検査をしておくことがおすすめです」
ねこのきもちWEB MAGAZINE『猫の採尿に関するアンケートvol.01』
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/柴田おまめ
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・岡本りさ先生)
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
取材・文/柴田おまめ
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