先をパタパタ、力強くブンブン、ゆっくりユラユラ――猫の「しっぽ」は、振り方によって、さまざまな気持ちを表現していることをご存知でしょうか。今回は、猫がしっぽを振る理由について、ねこのきもち獣医師相談室の白山さとこ先生が解説します。
先だけを「パタパタ」
猫がしっぽの先だけを「パタパタ」と振るしぐさは、気になりながらも、行こうかどうしようか迷っている気持ちを表し、“周囲に気になるものがある”などのシチュエーションで見られることが多いようです。
また、名前を呼ばれたときに、返事代わりとして、しっぽの先をパタパタと振る場合もあります。
力強く「ブンブン」
猫がしっぽを半分くらい曲げ、上下に「ブンブン」と振って床に叩き付けるしぐさをすることがあります。これは、思いどおりにならない苛立ちを解消するためと考えられており、猫が不満やイライラを感じているサインのひとつです。
また、ゴハンのときに「早く~!」と飼い主さんにアピールするときや、獲物のようなものが近くにあるときには「捕まえたい!」という緊張感の表れとして、しっぽをブンブン振る場合もあるようです。
・猫の気持ちが強いほど、しっぽの振り方も強くなる!?
猫は苛立ちがつのると、しっぽを叩き付けて音を立て、相手に気付かせようとしているという説もあります。また、苛立つほど、叩き付けるテンポも速くなるといわれています。
ゆっくり「ユラユラ」
猫がリラックスしているときは、穏やかな気持ちを表現するかのように、しっぽをゆったりと左右に「ユラユラ」揺らします。飼い主さんに抱っこされているときや、日向ぼっこをしているときに見られることが多いようです。これは、「満足しているよ」「ご機嫌だよ!」といった、ポジティブな感情が表れているといえるでしょう。しっぽに力が入っていないため、くねらせながら揺らす場合もあります。
猫のチャームポイントのひとつである「しっぽ」は、猫の感情を伝える大切なツールです。しっぽの動きをよく観察して、愛猫の気持ちを読み取るヒントにしてくださいね。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・白山さとこ先生)
参考/ねこのきもちWEB MAGAZINE『「しっぽ」でわかる猫の気持ち 動きや角度で違う猫の感情は』
文/寺井さとこ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。