猫のしっぽは、感情によって実にさまざまな動きをします。その感情を知ることができれば、きっと愛猫との絆も深まるはず。そこで今回は、猫のしっぽが語る「キモチ」について、哺乳動物学者の今泉忠明先生に教えていただきました!
ボワッと大きく膨らんでいるとき
しっぽの毛がボワッと大きく膨らんでいるときは、恐怖を感じたり、驚いたり、怒ったりしているとき。猫の緊張が急に高まると、毛根の周囲にある立毛筋(りつもうきん)という筋肉が収縮して、毛が逆立つのです。
上向きにピンと立てているとき
しっぽを上向きにピン!と立てているのは「こっちを見て!うれしい!」という気持ちのあらわれ。これは、子猫が母猫に自分の存在をアピールしながら近付くときのしぐさの名残です。
ちなみに立てたしっぽが震えているときは、興奮と軽いイライラが混ざっていると考えられています。
左右に大きくブンブン振っているとき
力を込めて、しっぽを左右に大きくブンブン振っているのは、興奮や緊張で神経が高ぶっているときです。
また「イヤだ、怒ったぞ!」という気持ちのあらわれである場合もあります。このときは、抱っこやお世話をするのを避けるようにしましょう。
パタパタと先だけ動かしているとき
座ったり寝転んだりした状態のまま、しっぽの先だけを動かすのは「ちょっと気になるな。でも動くほどでもないかな」と思っているとき。気にはなるけど面倒だなという気持ちのあらわれです。
また飼い主さんの呼びかけに「はいはい、聞こえていますよ」と返事をする意味で、しっぽの先をパタパタ動かすこともあります。
猫のしっぽの動きには、たくさんの「キモチ」があらわれているようです。そのひとつひとつを紐解いていけば、愛猫とのコミュニケーションに役立ちそうですね。ぜひ参考にしてください♪
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2020年12月号『マンガで共感 あのとき、どんな気持ち?ねこのしっぽ』
文/江村若奈
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。