愛猫が“くんくん”と鼻を利かせる姿を見たことはありませんか? たびたび目にするという方も少なくないかと思いますが、猫はいつ、どんなときに、どんなことを考えながらくんくん”しているのでしょうか。今回は、猫がくんくんとニオイを嗅ぐしぐさに秘められた真実を、哺乳動物科学者の今泉忠明先生に教えていただきました。
飼い主さんのニオイに興味津々!
猫は自分の縄張りにマーキングをしますが、その対象は飼い主さんも含まれているのです。
愛猫が飼い主さんに向かって“くんくん”し始めたら、「ほかにも猫がいる?」「縄張りに侵入者がいるかもしれない」と、飼い主さんを素行調査しているのかもしれません。素行調査が終わると、自分のニオイを飼い主さんの体に上書きすることも。愛猫が縄張りを重視している場合は、このようにして安心したいと思っているでしょう。
読者の“くんくん”エピソード1
茨城県に住むルナちゃんは、飼い主さんが自宅の庭の草むしりをしてから家に入ると、飼い主さんの足や手のニオイをよく嗅ぐとのこと。「庭の草花や野菜のニオイ、遊びにくる鳥のニオイをかいでいるのかも」と飼い主さんは考えているようです。
読者の“くんくん”エピソード2
千葉県に住むふくちゃんは、飼い主さんがお友達の家や、猫カフェに行って帰ってくると必ずニオイを嗅ぎに来るのだとか。
2~3分はかぎ続けるそうで、飼い主さんの方が耐えられずに着替えるそうですよ。
猫が“くんくん”する理由の1つとして、「素行調査」をしていることがわかりました。愛猫に対して縄張り意識が強いと感じている場合は、安心させてあげるためにも思い切りニオイを嗅がせてあげられるといいですね。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長)
参考/「ねこのきもち」2023年9月号『嗅覚をめぐる、9つの真実 猫のくんくんのヒミツ』
文/山村晴美
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。