猫のかわいらしいしぐさは、私たちの胸を「キュン♡」とさせてくれますよね。今回は、猫が「ポジティブな感情」のときに見せるしぐさを4つピックアップ。獣医師の菊池亜都子先生にお話を伺い、それぞれのしぐさに込められた猫の気持ちを解説します。
くねくね→「遊ぼうよ」
猫にとってお腹は急所です。その急所を飼い主さんやほかの猫などに見せながら、体をくねくねと動かすしぐさは、「あなたに敵意はありませんよ」というメッセージ。完全にリラックスしており、「一緒に遊んでよ」とアピールしていると考えられます。
香箱座り→「リラックス」
猫が胸の下に両前足を折り込んで座るスタイルが「香箱座り」です。香箱座りをしている最中の猫は、急に立ち上がることができません。そのため、この座り方をしているときの猫は、のんびりとリラックスしている気分であると考えられています。
ちなみに「香箱座り」という呼び方の由来は、その姿が「香箱(お香を入れておく箱)」のように見えるからなのだとか。
目を細める→「大好き!」
猫は視線を合わせることが苦手です。相手をジッと見つめるしぐさは、猫にとって「敵意」を意味するためです。つまり、猫が目を細めているときは、「大好きだよ!」という親愛の気持ちを表していると推測できます。
全身の筋肉がゆるみ、まぶたも下がるこのしぐさは、猫が心の底からリラックスしているとも考えられます。
伸びをする→「やるぞー!」
猫が目覚めた後や歩き始めなどによく見られる「体を伸ばす」しぐさ。伸びをしているときの猫の気持ちを言葉に表すのなら、「よーし、やるぞ!」といったところでしょう。体のさまざまな部位を伸ばすことで、活発に動けるように準備をしているのだと考えられます。
野生時代の猫たちは、体を慣らして調子を整え、いつでも狩りができるように準備を怠りませんでした。伸びのしぐさは、このときの名残なのです。
猫が見せるさまざまなしぐさは、彼らからのメッセージです。愛猫の気持ちを上手に読み取って、よりよい関係づくりに役立ててくださいね。
お話を伺った先生/菊池亜都子先生(獣医師 獣医行動診療科認定医)
参考/「ねこのきもち」2020年6月号『15のしぐさに秘められたねこのきもち』
文/藤真もとみ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。