1. トップ
  2. 猫と暮らす
  3. 生態
  4. 猫にとってニオイは重要な情報源 猫の「嗅覚」を理解すれば猫との暮らしはもっとよくなる

猫と暮らす

UP DATE

猫にとってニオイは重要な情報源 猫の「嗅覚」を理解すれば猫との暮らしはもっとよくなる

猫にとって優れた探索・調査センサーの役割をもつ「嗅覚」は、生きていくうえで欠かせない感覚のひとつ。また、猫の嗅覚の特徴を理解し、それにあったアプローチをすることは、猫の生活をよりよいものにするでしょう。

そこで今回は、猫の嗅覚の特徴などについては哺乳動物学者の今泉忠明先生に、猫の嗅覚にあったアプローチ法については愛玩動物看護師の小野寺温先生にお話を伺いました。

猫の嗅覚の特徴とは?

マンチカンのてんまるくん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
嗅覚は、鼻にある嗅細胞の数が多いほど、また嗅粘膜の面積が広いほど敏感とされています。

これまでの研究における猫と犬(ジャーマン・シェパード・ドッグ)の嗅細胞と嗅粘膜の面積の比較などから類推すると、猫は少なくとも人の10万倍敏感な嗅覚をもっていると考えられるでしょう。

そんな鋭い嗅覚をもつ猫にとって、ニオイは重要なもの。たとえば、ニオイをかいで安全か危険かを判断したり、ほかの猫や動物の痕跡を知ったりするなど、猫が行動するうえで欠かせない情報源となっているのです。

猫の嗅覚にあったアプローチ法とは

マンチカンのつむぎちゃん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
ではここで、猫の嗅覚にあったアプローチ法を1つご紹介します。

外気に触れさせる

米国のシェルターメディスン(動物保護施設における獣医療)の研究の一環で、保護猫のいる部屋を換気するだけで、特発性膀胱炎といったストレス性の疾患の発症が減ったという報告があります。

猫の嗅覚が外気に刺激されることで、脳もリフレッシュしストレスが緩和されるのでしょう。完全室内飼いの猫にも換気は大切といえます。脱走防止対策を講じたうえで少し窓を開けるだけでも、猫にはよい刺激になるはずですよ。

猫の嗅覚を刺激し日々の暮らしにちょっとした変化を

MIXグレーのちゃちゃくん
ねこのきもち投稿写真ギャラリー
猫がもつ感覚の特徴を知り、その能力を意識してアプローチすることで、猫は新たな刺激や変化を楽しむことができます。

とくに、外での暮らしを経験している保護猫などの場合は、家の中でただのんびりと過ごしているだけだと、物足りなく感じているかもしれません。猫にとってはふだんと変わらない生活が安心できるものですが、そうしたなかでも小さな変化を加えていくことは大切なのです。
猫の嗅覚を意識しながら接することで、猫の生活をより豊かにしてあげられるとよいですね。
お話を伺った先生/今泉忠明先生(哺乳動物学者 日本動物科学研究所所長)、小野寺温先生(帝京科学大学講師 愛玩動物看護師)
参考/「ねこのきもち」2023年11月号『猫ならではの「五感」にアプローチ キャットセンスを磨こう!』
文/長谷部サチ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
CATEGORY   猫と暮らす

UP DATE

関連するキーワード一覧

人気テーマ

あわせて読みたい!
「猫と暮らす」の新着記事

新着記事をもっと見る