猫と暮らす
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子猫に必要な準備やお世話 月齢ごとに異なるポイントを獣医師に聞いた
授乳期の子猫と離乳期の子猫それぞれを迎え入れるのに必要な準備
山口先生:
「授乳期の子猫の場合は、哺乳瓶とミルク、猫を入れる小さな箱、ペットヒーター、使い捨てできるタオル、使い捨てゴム手袋、ペットシーツなどがあるといいでしょう。
まず、箱にペットシーツやタオルを敷いてベッドをつくり、箱の下にペットヒーターをおき保温します。子猫は体温調節がしにくいため、ペットヒーターが子猫の身体にじかに触れないように設置してください。温度は熱すぎないよう、低温から様子を見てあげましょう。ペットヒーターがない場合は、ペットボトルにお湯を入れてタオルを巻いたものを使うといいでしょう。お世話の際は手袋をすることも大切です。
離乳期の子猫の場合は、ミルクやベビーフード、食餌と水の皿、トイレ、ケージ、ベッドを準備しましょう。水や離乳食は少量から皿に入れ、最初は鼻先につけてなめさせてみたり、皿の前に誘導したりと補助しながら、自分で食べるよう促してください」
授乳期の子猫と離乳期の子猫それぞれに必要なお世話とは
山口先生:
「授乳期の子猫は数時間おきの授乳のほか、そのつど排泄の補助が必要です。食事のあとにティッシュペーパーやトイレットペーパーを使って肛門付近をやさしく刺激し、排尿や排便を促します。また、体温調節がしにくいため、気温にもよりますが保温をしてあげる必要があります。
離乳期の子猫は、ミルクからドライフードへ食餌内容を変えていく時期です。最初はふやかしたり、粉ミルクを振りかけたりしながら、徐々にふやかす水やミルクの量を減らしていきます。食べ具合や便の様子を見ながら進めていきましょう」
それぞれの月齢の子猫を迎え入れる際に注意点すべきこと
山口先生:
「授乳期の子猫は、24時間体制で様子を見る必要があります。体が未熟で体調も急変しやすいため、あらかじめ夜間やかかりつけが休診の際に診てもらえる救急病院などを調べておくといいでしょう。
離乳期の子猫は食餌の形態が変わるので、フードをしっかりと飲みこみ、必要量をとれているか、水分が摂取できているかを把握しておく必要があります。最初は上手に食べられないこともあるので、必ず飼い主さんが補助しましょう。
水分摂取量が把握しにくい場合は、排尿量を見てみてください。尿量があまり減っていない場合は充分な水分がとれていると思われます」
「なおいずれの時期の子猫も、毎日体重測定をしましょう。栄養摂取の状態や順調な成長の目安になります。哺乳期は1日2回程度、離乳期以降3ヶ月齢位までは1日1回程度を目安にしましょう。できれば、毎日測る時間をおおよそ決めて測るようにすると変化にも気づきやすくなり、おすすめです」
取材・文/宮下早希
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。
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