「子猫」と一口に言っても、授乳期と離乳期とでは、迎え入れる際に必要となるグッズやお世話の仕方などが異なります。そこで今回は、授乳期と離乳期、それぞれの月齢の子猫を迎え入れる際に必要なグッズやお世話、注意点などについて、ねこのきもち獣医師相談室の山口みき先生に解説していただきます。
【授乳期】子猫に必要なグッズやお世話とは
授乳期の子猫に必要なグッズとは?
- 哺乳瓶/ミルク
- 子猫を入れる小さな箱
- ペットヒーター
- 使い捨てできるタオル
- 使い捨てのゴム手袋
- ペットシーツ など
箱にペットシーツやタオルを敷いてベッドをつくり、箱の下など、子猫の体に直接触れない場所にペットヒーターを置いて保温しましょう。子猫は体温調節がうまくできないため、ペットヒーターを使うときはまず低温に設定し、温まりすぎないように様子を見ながら調整してあげてください。
ペットヒーターがない場合は、ペットボトルにお湯を入れ、タオルを巻いたものを使うのも一案です。授乳期の子猫のお世話をするときは、手袋をするようにしましょう。
授乳期の子猫に必要なお世話とは?
先述した保温のほか、授乳期の子猫のお世話では、数時間おきの授乳が必須です。さらに、授乳後はティッシュペーパーなどを使って肛門付近をやさしく刺激し、排尿や排便を促すなど、排せつの補助が毎回必要になります。
授乳期の子猫を迎え入れる際の注意点・知っておきたいこととは?
授乳期の子猫は、24時間体制で様子を見る必要があります。体が未熟で体調も急変しやすいため、あらかじめ夜間やかかりつけが休診の際に診てもらえる、救急動物病院などを調べておくと安心です。
【離乳期】子猫に必要なグッズやお世話とは
離乳期の子猫に必要なグッズとは?
- ミルク/離乳食
- 食事と水飲み用のお皿
- トイレ
- ケージ
- ベッド など
離乳期の子猫に離乳食や水を与える際は、まず少量をお皿に入れるようにしましょう。最初は、飼い主さんが鼻先につけてなめさせたり、お皿の前に誘導したりして補助しながら、自分で食べるように促してみてください。
離乳期の子猫に必要なお世話とは?
離乳期はミルクからドライフードへと食事内容を変えていく時期。最初は水やミルクでドライフードをふやかすなどし、徐々にふやかす水分量を減らしていくとよいでしょう。子猫の食べ具合や便の様子を見ながら、少しずつ進めるようにしてください。
離乳期の子猫を迎え入れる際の注意点・知っておきたいこととは?
離乳期の子猫は食事の形態が少しずつ変わるので、フードをしっかりと飲み込んで食べられているか、水分をきちんと摂取できているかを把握しておく必要があります。最初はうまく食べられない場合もあるので、必ず飼い主さんが補助してあげましょう。
なお、水分摂取量が把握しにくい場合は、排尿量をチェックしてみてください。排尿量があまり減っていなければ、水分摂取量は問題ないと考えてよいでしょう。
【授乳期・離乳期】毎日体重測定をして子猫の健康管理を
そのほか、授乳期・離乳期いずれの月齢の子猫を迎える場合も、毎日体重測定をするようにしてください。子猫の栄養摂取の状態や、発育状況を知る目安になります。
授乳期は1日2回程度、離乳期以降3カ月齢くらいまでは1日1回程度を目安に測定します。子猫の変化に気づきやすくなるので、できれば毎日同じ時間帯に測定するようにしましょう。
この記事では、授乳期と離乳期の子猫のお世話に関する必要な知識について、山口みき先生に教えていただきました。ぜひ参考にしてみてくださいね。
(監修:ねこのきもち獣医師相談室 獣医師・山口みき先生)
取材・文/長谷部サチ
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。