「場所を取るから」「狭くてかわいそうだから」と、ケージにいい印象を持っていない方も多いでしょう。しかし、使い方をマスターすると、猫が健やかに毎日を送ることができる、という便利なアイテムになることも。今回は、ケージを使用するメリットについて、読者の方のエピソードとともに、獣医師の田草川佳実先生に教えていただきました。
メリット1:安全確保
ケージは頑丈な構造のものが多いため、衝撃から猫を守ってくれます。日頃からケージに入る習慣をつけておくことで、地震などの災害時に倒れる家具や落下物から身を守るシェルター代わりに。
また、誤食やイタズラ、脱走などの危険からも守ることができるため、子猫や異物を口にするクセのある猫などは、留守番時や見守れないときにケージに入れておくと安心でしょう。
飼い主さんエピソードをご紹介
Kさんのお宅に住むパセリちゃんは、子猫の頃、誤飲やイタズラが心配で、仕事に出かける際などにケージを使用。成猫になった今は、ケージのドアを開けっぱなしにしているため、ケージの中で寝ていることもあるほどお気に入りのようです。
メリット2:安心できる居場所に
猫は野生時代、穴ぐらをすみかとしていたため、なれることができれば、四方が囲まれたケージは落ち着ける場所に。猫は繊細な動物のため、誰にも邪魔されずにゆっくりとできる自分だけの居場所は、大きな安心感につながるでしょう。
メリット3:上下運動ができる
ケージの縦の空間は、猫の遊び場や運動解消の場としても有効活用することができます。
構造も頑丈なものが多く、猫が思いっきり体を動かせるでしょう。また、飼い主さんが相手をできない時間帯は、“ひとり”でも遊ばせることができます。
メリット4:管理がしやすくなる
複数飼いをしていると、ケンカや食事の取り合いを防ぐために各々のスペースが必要なときもあるでしょう。
そんなときケージがあると居場所を仕切ることができるので、猫同士の関係の悪化を防いだり、食事や健康管理などをしたりする際にも役立ちます。
飼い主さんエピソードをご紹介
Mさんは、ね子ちゃんとにゃあくんを迎える前、知人からケージがあると便利だということを聞き、ケージを2つ用意しました。実際に、2匹がケンカをしたときは、落ち着かせるためにそれぞれのケージで隔離をしたり、1匹が体調を崩したときは、ケージに入れたりと重宝しているそうです。
読者の方のエピソードとともに、ケージがあるメリットをご紹介しました。まだケージをお持ちでない方は、検討してみてくださいね。
お話を伺った先生/田草川佳実先生(獣医師 聖母坂どうぶつ病院副院長)
参考/「ねこのきもち」2024年6月号『置いてしまえば、メリットだらけ!使ってみませんか?猫のケージ』
文/山村晴美
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性がない場合もあります。