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【獣医師監修】猫にチョコは絶対にNG。食べてしまったときの症状と対処方法

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チョコレートは猫にとって危険な食べ物なので絶対に与えてはいけません。チョコアイスやケーキなどの加工品もNGです。猫が食べるとカカオ豆由来のテオブロミンの作用で中毒性反応が現れ、最悪の場合は死亡することもあります。少量でも致死量に達する恐れがあるので注意してください。

この記事の監修

佐野 忠士 先生

猫はチョコを食べてはいけない。命の危険あり

いろいろな種類のチョコレート
Say-Cheese/gettyimages

人間にとってチョコは身近なスイーツで、チョコ好きの飼い主さんも多いことでしょう。しかし猫にとってチョコは、食べることで死亡することもある危険な食べ物です。チョコアイスやチョコケーキ、チョコ菓子など、魅力的なチョコスイーツがたくさんありますが、猫にとってはどれも有害なので絶対に与えてはいけません。

チョコが危険な理由は、チョコレートの原料であるカカオ豆にあります。カカオ豆にはテオブロミンという成分が含まれていて、その成分が猫の体にさまざまな害を及ぼします。チョコの種類や個体差にもよりますが、ほんの少し食べただけでも、嘔吐やけいれんなどの中毒性反応が現れることもあり危険です。

テオブロミンは、カカオ含有量が高いほど多く含まれているので、たとえばカカオ配合量99%の高カカオチョコや、生のカカオに近いカカオパウダーなどであれば、ごく少量でも致死量に達する可能性があります。飲み物や製菓用のココアパウダー、カカオパウダーにも細心の注意が必要です。

チョコ類は猫の手の届くところに置かないようにするなど、誤飲対策を万全に行うことが大切です。

猫はチョコを食べてはいけない理由|チョコに含まれるテオブロミンが中枢神経などにダメージを与える

ぴったり寄り添う2匹のラグドール
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

チョコレートの原料であるカカオ豆には、有機化合物の一種であるテオブロミンという成分が含まれています。テオブロミンは緑茶にも含まれるアルカロイドの一種で、苦味成分として知られています。

テオブロミンにはカフェインに似た効果があり、人間が摂取すると、血管拡張作用によって血流量が増え、利尿や体温上昇などの生理作用が得られます。また脳内物質に作用して、リラックス効果や食欲抑制効果がもたらされるほか、頭がすっきりして集中力が高まるといった覚醒作用も期待できます。

しかし、猫にとってテオブロミンは危険な成分です。猫は人間と違ってテオブロミンを代謝する能力が著しく低く、摂取後すぐに分解できません。そのため、中枢神経や腎臓、循環器系などがダメージを受けてさまざまな中毒性反応が起こり、最悪の場合は死亡することもあります。

なお、カフェインの摂取も危険で、カフェインが肝臓で分解される際にテオブロミンが生成されることがあるといわれています。そのため、チョコに限らず、カフェインを含むコーヒーや紅茶、緑茶、ココアなどの飲み物や、これらを使った食べ物も与えないようにしてください。

危険な量の目安

猫がチョコに含まれるテオブロミンを誤飲した場合の危険量目安は以下のとおりです。
体重1kgあたりテオブロミン90~100gを摂取すると中毒・アレルギーが発症しやすいといわれています。

猫の体重目安危険な量の目安
4~5kgmg360~500
(板状のミルクチョコレート 約3.5枚~5枚)

体重1kgあたりの致死量はテオブロミン250~500mg程度といわれています。カカオ含有量はチョコの種類によって異なり、テオブロミンに対する作用も個体差がありますが、「ごく少量でも死亡する恐れがある」と覚えておきましょう。

中毒・アレルギーが考えられる症状

テオブロミンによる中毒性反応には以下のようなものがあります。

◇嘔吐
◇下痢
◇頻尿、血尿、失禁
◇発熱
◇けいれん
◇息が荒くなる
◇脈の乱れ(頻脈・不整脈など)
◇昏睡

猫が食べてしまったチョコの量が多ければ多いほど危険です。摂取量や体質によっては、6~24時間以内に死亡することもあります。

症状が出るまでの時間

前述のとおり猫はテオブロミンの代謝能力が低く、分解されるまでに時間がかかるため、遅い場合は翌日に中毒性反応が現れることもあります。そのため、愛猫がチョコを食べたり舐めたりしたにも関わらず、「すぐに異変が見られないから大丈夫」などと油断してはいけません。症状がなくても最悪のことを想定して、すぐに獣医師に相談しましょう。

猫がチョコを食べてしまった場合の対処方法

お気に入りの場所で佇むロシアンブルー
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

猫がチョコを食べてしまったら、早急に、的確に対処する必要があります。病院へ連れて行く際の注意点や治療方法などを、事前に確認しておきましょう。

病院へ

猫に現れる症状によっては、飼い主さんが、食あたりや風邪などと勘違いして様子見するケースもあるようです。誤飲・誤食が少しでも疑われるなら、念のため動物病院を受診したほうが安心です。

またチョコを誤飲した場合は、体に吸収されて症状が出る前にすぐに吐き出させる必要がありますが、無理に吐かせようとするのは危険です。自宅でなんとかしようとせずに、速やかに専門家である獣医師に相談してください。

病院では、愛猫がチョコを食べた量や食べた時間、食べたときの状況、チョコの種類、わかる場合はカカオ含有量などの詳細を伝えましょう。チョコのパッケージを持参すると、治療に役立つ場合もあります。また嘔吐物や排泄物があれば、スマートフォンなどで写真を撮っておくのも有効です。

病院での治療方法

テオブロミンの解毒剤や特効薬は存在しないため、病院ではおもに以下のような治療(対症療法)が行われます。

催吐処置

誤飲後数時間ほどで大きな中毒性反応が見られない場合は、催吐処置を行ってチョコを吐き出させます。1種類の催吐剤で効果がない場合は、数種類の薬剤を組み合わせて複数回処置を行う場合もあります。
なお、一般的に催吐処置は1~2時間以内に行われますが、チョコは粘性があって胃内に比較的長く滞留するため、数時間経っていても効果があるといわれています。ただし、時間が経ちすぎると吐き出させるのが難しくなります。

胃洗浄

催吐処置の効果が見られない場合や、大量のチョコを摂取して吐き出させるのが難しい場合などは、緊急で胃洗浄を行うこともあります。しかし、全身麻酔下で行う必要があるため、摂取量や症状、基礎疾患などを総合的に判断し、全身麻酔をかけて実施するリスクと、それで得られる治療効果とのバランスを考えて、獣医師が実施の可否を判断します。

活性炭の投与

催吐のあとに、吸着性のある活性炭を投与して、テオブロミンが体内に吸収されるのを防ぎます。このほか、下剤を用いて排泄させる方法をとる場合もあります。

ほかにも猫の症状に合わせて、以下のような対症療法を行うこともあります。

輸液療法

催吐処置などのあと、体内に残ったテオブロミンを尿とともに排出するために、輸液を行います。

抗けいれん薬の投与

けいれんの症状が見られる場合は、抗けいれん薬を投与します。

抗不整脈薬の投与

不整脈がある場合は抗不整脈を投与します。

猫のチョコ誤飲を防ぐ方法

タワーの上で目をつぶるラガマフィン
ねこのきもち投稿写真ギャラリー

愛猫のチョコの誤飲を防ぐには、飼い主さんがチョコやチョコ加工品の管理をしっかり行うことが大切です。ココアやカカオパウダー、チョコ菓子などを常備している場合は、猫の手の届かないところで保管しましょう。

またテーブルの上に置かれた食べかけのチョコや、ゴミ箱に捨てたチョコケーキのセロファンなどを猫がいたずらして、食べたり舐めたりすることも考えられます。飼い主さんがチョコやチョコ加工品を食べるときは細心の注意を払い、チョコの入っていた容器はなにかに包んでから捨てるなど、愛猫を守るために誤飲対策をしっかり行ってください。

猫にチョコやチョコ加工品を与えてはダメ

チョコやチョコ加工品には、猫にとって有害なカカオ豆由来のテオブロミンが含まれています。猫がチョコを食べてしまうと、中毒性反応が現れて、最悪の場合は死亡することもあり危険です。飼い主さんは、愛猫にチョコを与えないことはもちろん、思わぬ誤飲を防ぐためにもチョコの管理を徹底しましょう。

猫には与えてはいけない食べ物があります。確認しておきましょう

監修/佐野忠士先生(酪農学園大学獣医学群獣医学類准教授)
文/倉田千穂
※一部写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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