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【獣医師が解説】悪化すると手術も?猫の結膜炎の症状〜治療方法まで

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人と同様に、猫も結膜炎にかかることがあります。その症状は充血や目ヤニだけではなく、かゆみから猫が引っかきすぎてしまうと、ひどい場合は手術になることも。今回は、結膜炎の症状や原因、治療法や自宅での目薬のさし方、予防法についてご紹介します。

こんな症状には注意!

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結膜炎とは、まぶたの裏側にある粘膜「結膜」にウイルスや細菌が侵入し、炎症が起こる病気です。以下の症状が見られると結膜炎の疑いがあります。

・目ヤニや涙が多くなる。
・白目の部分が充血している。
・目をしきりにかこうとしたり、壁や床などに擦り付けたりする。
・結膜が赤く、ぶよぶよと腫れている。

猫が結膜炎にかかると、人のときと同じような症状が現れます。見た目にも分かりやすい症状なので、すぐに変化に気がつくでしょう。もし緑色の目ヤニが出ているようなら、細菌感染を起こしている可能性もあります。

さらに、かゆさから目をしりきにかいて角膜を傷つけると「角膜潰瘍」を引き起こすこともあり、進行すると失明のおそれもあります。角膜潰瘍は手術を必要とするケースもあるので、少しでもおかしいなと思ったらすぐにかかりつけ医を受診しましょう。

結膜炎の原因

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結膜炎が起こる主な原因は下記の3つです。

異物の侵入

片目だけに結膜炎の症状が現れた場合は、ほこりや砂、ゴミや花粉、または目の周りの被毛などが目に入り、物理的に結膜が刺激されて炎症が起こっている可能性があります。

感染症

猫カゼの原因でもある「猫ヘルペスウイルス」「カリシウイルス」「クラミジア」などのウイルスや細菌に感染したことがきっかけで、結膜炎を発症することがあります。これらのウイルスは人に感染することはありませんが、猫同士では容易に感染するため、多頭飼いをしているご家庭では隔離するなどの処置が必要となります。

その他

角膜炎・流涙症・ドライアイ(乾性角結膜炎)など、もともと発症していた病気が原因で結膜炎になることもあります。

特に春先は温度変化も激しく、自律神経の働きが低下して免疫力も下がります。また、空気も乾燥しているので粘膜の防御力も下がり、粘膜に炎症の起きる病気にかかりやすくなる時期です。この時期は特に気をつけてチェックしてあげましょう。

結膜炎の治療方法とは?自然治癒するの?

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炎症が軽度、もしくは感染症などが原因ではない場合、自然治癒する結膜炎もあります。しかし素人目には、症状がどういったものか判断しづらいですよね。ネットでもホウ酸と精製水を利用した洗浄の方法など、さまざまな治療法が見つかりますが、自己判断で治療をするとさらに菌が侵入することも。もし結膜炎の症状が見られたら、必ずかかりつけ医に診断してもらいましょう。

結膜炎の治療方法は、抗炎症剤、抗生物質、インターフェロンなどの点眼薬が代表的で、原因に応じた処方がなされます。もし目の周りの被毛が入ってしまい炎症を起こしている場合は、周辺の被毛を綺麗にカットする処置をとることも。また、かゆみが強いと目をこすってしまう可能性があるので、エリザベスカラーを装着して目を保護するケースもあります。

治療代は?

異物混入が原因の結膜炎なら、病院にもよりますが、費用はおおよそ5〜6千円ほど、治療期間は1〜2週間程度で完治することがほとんどです。症状が直ってもウイルス自体は一生体に持ち続けるので、抵抗力が落ちた時などに繰り返し再発することがあります。この場合、ワクチン接種などによって症状をおさえることができます。1ヶ月程度通院することもありますが、その場合の費用は、2万円程度だと言われています。

目薬を投与するコツ!

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猫は拘束されるのが嫌いな動物です。なるべく時間をかけずにパッと目薬を投与して、嫌な思いをさせないようにしたいですね。猫にはなるべく目薬を見せないように気をつけ、あらかじめフタをあけておくと、スムーズに投与することができるでしょう。

基本的な目薬のさし方

①猫の背後に位置し、右手に目薬を持ち、左手で猫を押さえる。
②手のひらで顔を支え、左手の親指で上まぶたを引き上げる。
③猫から見えにくい方向から目薬を近づけ、目から1cmくらい上から、上まぶたと白目の間に一滴落とす。

もし顔をそむけてしまう場合は、猫の目頭あたりを狙って目薬を落としてみてください。まばたきをしたときに目薬が目に入るので、無理に目の中に入れる必要はありません。

一人では難しい場合は、誰かに逃げないように押さえてもらうか、バスタオルなどを体に巻いて抱え込むのも手です。目薬が終わったら愛猫の好きなおやつを与えてあげると、目薬をするとおやつがもらえると覚え、嫌がらずに目薬ができるようになるかもしれません。

猫に目薬を投与するのはなかなか難儀ですが、「もう治ったかな?」と勝手に判断をして投与を中断することだけはやめましょう。まだ菌が残っていた場合、再発してしまうこともあるので、必ず主治医の指示のもとに治療をするようにしましょう。

結膜炎の予防方法ってあるの?

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猫の結膜炎でウイルス感染症のものは日頃からの注意で予防することができます。

予防接種

ワクチンを定期的に接種して感染症を予防することで、結膜炎も防ぐことができます。

なるべく外に出さない

ウイルスとの接触を防ぐために、猫はなるべく室内で飼うようにしましょう。

ウイルスを持ち込まない

飼い主さんが外出先で触れた猫がウイルスを持っていた場合、愛猫に感染する可能性があります。外出先で猫に触れた場合は、しっかり手を洗って服はすぐに洗濯しましょう。

免疫力を高める

ストレスが溜まっていたり、粘膜の部分が乾燥したりしていると、粘膜のバリア機能が落ち、ウイルスや細菌が体内に入りやすくなります。猫の免疫力を高めて粘膜を強くすることは、結膜炎だけでなく猫カゼや鼻炎などの対策にもなりますよ。

そのためには、まずは室内環境を整えましょう。トイレを清潔に保ち、室温は26℃〜28℃、湿度は50%〜60%が理想的。そして適度な遊びをすることで、ストレスをためない生活を心がけてください。

ただの結膜炎だとあなどっていると、重症化して治療が長引くだけでなく、手術が必要になるケースもあります。日頃から健康チェックを怠らず、早期発見できるように心がけましょう。

ねこのきもち WEB MAGAZINE「獣医師が答えるQ&A(目の異常、症状)」

出典元/『ねこのきもち』17年3月号「粘膜に症状が現れる病気」(監修:王子ペットクリニック院長 重本 仁先生)
    『ねこのきもち』WEB MAGAZINE「獣医師が答えるQ&A」
監修/ねこのきもち相談室獣医師
文/tu-ca
※診療費はあくまで目安のため、必ず獣医師にお問い合わせください。
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。

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