愛猫のあごのあたりにポツポツとした黒い粒のようなものを見かけたことはありませんか?実はそれはあごニキビ、人と同じように猫にもニキビができるのです。放っておくと重症化してしまうこともありますが、軽度のうちはご家庭でも治療することが可能です。
原因と対策が知りたい!
あごニキビができる原因は食事環境やストレスにあると言われているため、それらの問題を解消してあげることが、あごニキビの予防につながります。
食事環境を改善しよう!
愛猫が使うフードボウルや水飲み皿は、使い終わったらすぐに丸洗いするなどして、常に清潔を保ちましょう。汚れたままにしておくと雑菌が繁殖してしまい、それが皮膚につくことであごニキビを引き起こしてしまうことがあります。
なお、プラスチックは雑菌がつきやすい材質のため、器をガラス製のものに変えることでも、あごニキビの発症を抑えることが可能です。また、猫にもアレルギーがあり、器の材質や、食事の成分にアレルゲンが含まれていることであごニキビを発症する可能性もあるため、事前に検査しておくと良いでしょう。
愛猫のストレスを軽減しよう!
生活の中に、愛猫がリラックスできる環境を作ってあげましょう。あごニキビはストレスによるホルモンバランスの崩れや、免疫力の低下によっても引き起こされます。例えば引っ越しのように生活環境がガラッと変わることは猫のストレスになりやすく、また、怪我や去勢・避妊の手術、さらには出産といったことでもホルモンのバランスは崩れてしまいがちです。愛猫が日々リラックスして生活できるよう、生活環境に気を配ってあげましょう。
治療法が知りたい!
あごニキビの症状が軽度なうちは、ご家庭でも治療してあげることが可能です。
治療はいつ行えばいい?
治療するタイミングは食事のあとがベスト。患部であるあごが食べかすで汚れてしまうため、まずは飼い主さんの手で汚れを落としてあげることが必要です。
どうやって治療するの?
柔らかいタオルまたはコットンを38度くらいのぬるま湯にひたし、水気をしっかり絞ったあと、拭き取るような感覚で患部を優しく拭いてあげましょう。このとき、決して強い力でこするようにしてはいけません。また、水気が絞り切れていないと、湿気で患部に雑菌が繁殖してしまうこともあるため、十分に注意しましょう。
それでも落ちない場合は?
ぬるま湯では落ちにくい場合、猫の皮膚にも使用可能な消毒液で拭いたり、猫用のシャンプーで洗ったりと、より消毒効果が高い方法を試してみましょう。
治療中のケアは?
患部が炎症するとかゆみが出て、猫が引っ掻いてしまう恐れがあります。患部を保護するために、エリザベスカラーをつけてあげると良いでしょう。
それでも完治しない場合は?
あごの下が脱毛していたり、赤くただれていたりするのは重症化のサイン。かかりつけの動物病院で診察してもらいましょう。稀に、ニキビダニが原因と診断されることもありますが、その場合は薬で駆除してもらえます。また、患部の殺菌・消毒や炎症を抑えるための猫用の消毒液や薬用シャンプー、抗生剤や軟膏といった、あごニキビに効果のあるものも処方してもらえるでしょう。
あごニキビは早い段階であれば自宅でも治療することができる病気ですが、できることなら発症自体を抑えたいものですよね。愛猫の身の周りはいつも清潔にしてあげることを心がけましょう。
参考/「ねこのきもち」WEB MAGAZINE『【獣医師が解説】猫の顎の下が荒れている?猫ニキビの症状と治療法』(監修:ねこのきもち相談室獣医師)
文/mieux
※写真はスマホアプリ「まいにちのいぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。