「ほめる」「叱る」「かわいがる」の違いや、ほめ方のキホン、猫に伝わるほめ方、NGなほめ方など、飼い主さんの気持ちを伝える「ほめる」を解説。愛猫の個性や性格によって喜ぶポイントは違います。ほめ方を見極めて飼い主さんの“嬉しい”を増やしましょう。
「ほめる」「叱る」「かわいがる」の違い
猫といい関係を築くには、“いいこと”と“悪いこと”を伝えることが大切です。しかし「マテ」や「オスワリ」を教えられる犬とは違い、猫にしつけはできません。猫に、いいこと・悪いことを伝えるには、飼い主さんが「ほめる」「叱る」「かわいがる」の違いを理解することが重要なのです。
「ほめる」とは
飼い主さんが“してほしい行動”を猫がしたとき、その猫が喜ぶことをして、その行動を覚えさせること。
「叱る」とは
飼い主さんが“してほしくない行動”を猫がしたとき、その猫との信頼関係が崩れない方法で、その行動をやめさせること。
「かわいがる」とは
安心できる環境や接し方のなか、お世話をすることで、その猫との信頼関係をもっと深いものにすること。
とくに知っておきたいのが「ほめる」と「かわいがる」の違いです。「ほめる」は、お返事をしてくれたなどの行為や行動に対してするもの。「かわいがる」は、日々の生活で愛情を伝えることです。
上手な「ほめ方」のキホンは2つ
猫を「ほめる」ということは、飼い主さんにとって嬉しい行動が増えるということ。たとえば、苦手なお手入れをおとなしく受け入れてくれたとき、上手にほめれば「次回もおとなしくしよう」と猫は思ってくれるかもしれません。
では、上手な「ほめ方」のキホンをみてみましょう。
キホン1:すぐにほめる
猫がいい行動をしたとき、すぐにほめることが大切です。言葉が分からない猫は、時間が経ってしまうと、何に対してほめられたかが理解できません。いい行動をしている最中にほめるのも効果的です。
キホン2:猫の性格によってほめ方を変える
猫にも個性があり性格も違います。そして、喜ぶこともそれぞれ違うでしょう。スキンシップが好きな猫はなでてほめ、食いしん坊な猫ならおやつを与えてほめる、といったように“その猫の喜ぶこと”をしてほめてあげてください。
猫に伝わる「ほめ方」とは
遊び好きな猫には遊んでほめる
お留守番をさせたときや、苦手なブラッシングのあとなどは、「えらかったね」という気持ちでほめてあげたいですね。遊びは、狩猟本能を満たせて、飼い主さんとのコミュニケーションにもなるので、遊び好きな猫にはご褒美になります。
優しい声は猫も嬉しい
愛猫にとって、飼い主さんの優しい声は緊張を和らげてくれるものです。愛猫の名前や「イイコね」など、短い言葉をささやくように伝えてみましょう。笑顔をみせながら少し高めのトーンでほめると、猫はより安心感を得られます。
NGな「ほめ方」も知っておこう
ハイテンションでほめるのはNG
苦手なことを猫がクリアしたとき、飼い主さんは嬉しさから大声をあげたり、身振りが大きくなったりしてしまいがちです。そのテンションでほめられると、変化に敏感な猫は委縮してしまうかもしれません。
長すぎるほめ言葉はNG
「○○ちゃんは、こんなことができてお利口だね。すごく助かったよ、イイコだね~」など、ほめ言葉は長くなってしまうことも。しかし、猫は言葉を理解できないので、長すぎるほめ言葉はストレスになります。
愛猫を「ほめる」のは、難しいことではありません。タイミングよく正しいほめ方でほめると、飼い主さんにとって嬉しい行動は増えるでしょう。根気よく続けてみてください。
参考/「ねこのきもち」2016年11月号『正しいほめ方叱り方かわいがり方のキホンを覚えましょう 猫飼いさしすせそ』(監修:帝京科学大学助教 動物看護師 小野寺温先生)
文/HONTAKA
※写真はスマホアプリ「いぬ・ねこのきもち」で投稿されたものです。
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください。