今回は、食後に吐いたり、食欲や元気がなかったり、さらにはお口のトラブルなど、猫の気になる症状について、飼い主さんの質問を3つピックアップし、“獣医師相談室”の先生による回答とともにご紹介します。猫を飼っている方なら、同じようなお悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
Q1 食後に吐くのはどうして?
食後30分以内にほとんど未消化状態のフードを吐くなら、一気に食べたことで急に胃が膨らみ、それが原因で吐き戻してしまったのかもしれません。
そんなときは、フードを小分けにして与えるなどといった工夫をしてみましょう。転がすと中に入っているフードが出てくる仕組みの知育玩具を利用するのも、少しずつ食べさせることにつながるのでおすすめです♪
それでも吐いてしまうようなら別の理由も考えられるので、動物病院を受診するようにしてください。
Q2 愛猫(オス・2才)の元気と食欲がない!どうしたらいい?
元気や食欲がなくなる原因はたくさんあります。この質問のように若いオス猫の場合、尿石症を原因とする、おしっこがでなくなる尿路閉塞により、元気や食欲がなくなったのではないかと考えられます。また、若い猫には少ないものの、腫瘍や腎臓病などの病気が原因となっていることや、おもちゃの誤飲や高所からの落下による怪我をしている可能性もあるかもしれません。
急に元気がなくなるのは猫にとって辛い状況です。早急に動物病院を受診しましょう。
Q3 愛猫(14才)の口臭と歯の汚れが気になる。受診は必要?
口臭が強く歯も汚れているのであれば、おそらく歯周病でしょう。歯周病は、歯についた歯垢が歯石になり、歯や歯茎に炎症が起きている状態です。とくに高齢になると、長年にわたる歯石が蓄積することにより、歯周病になる猫が多く見られます。ちなみに、歯石の除去は全身麻酔をかけて行うため、麻酔のリスクについても動物病院でよく相談する必要があるでしょう。
歯石除去を行わない場合は、消炎剤や抗生剤の投与などで症状を緩和させる方法もありますよ。
若い猫から高齢の猫まで、猫を飼っている方なら、いずれも気になる症状なのではないでしょうか?大好きな愛猫がいつまでも元気でいられるように、ぜひ獣医師相談室の先生の回答を参考にしてみてくださいね。
参考/「ねこのきもち」2018年11月号別冊『ねこのきもち獣医師相談室Q&Aブック』(監修:ねこのきもち獣医師相談室)
イラスト/松林今日子
文/ishikawa_A